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第6話 違和感の正体

ゾクッーーー・・・・・・。 な、何だ? 「そんな紫音様にはお仕置きが必要ですね。」 「は?てめ、何言ってんだよ。DOMの俺が何でてめえにお仕置きされなきゃならねえんだよ。」 「何でかなんてこの私が直々に教えて差し上げますよ。このcommand聞けば貴方も従わざる得ないのでね。」 林田が何を言ってるのかさっぱりわからないけれど、眼力とか雰囲気とかで僅かに恐怖を感じている。 この俺が? AランクのDOMの俺が恐怖を感じる? 「紫音、《 Switch( 代 わ れ) 》」 な、何だーーー? 何が起きたかわからずにいると林田が近くに来た。 いつもは僅かにしか感じない恐怖を今は冷ややかな視線が怖くて動けない。 コイツはたかが執事だろ。 何で動けないんだよ。 いつもみたいに声が出せないんだよ。 林田から目を逸らすこともできずにいると、喉の奥がひゅっと鳴る。 どのくらいの時間が経ったかわからない。 「マナーすら守れない悪い子にはお仕置きが必要ですからね。私の言うことを黙って聞きなさい。」 「紫音、《 Kneel( おすわり) 》」 何?何でコイツの言うこと、聞かないとならねえの? つか・・・・・・何で俺にcommandなんて使うんだよッ!? しかも、てめえは俺の執事だろうが! 呼び捨てにしてんじゃねえよ!! 頭ではそう思うのにーーー・・・・・・。 気づけば、その場にぺたんと座る。 は? 何でーーー・・・・・・? 「・・・・・・どうして、俺、」 「《 Sh( だまれ)! 》」 何か言わなきゃと思うのに、耳から林田の声が入ると一気に脳天まで突き抜ける感覚で身体が勝手に動いてしまう。 俺、Domだったはずなのにーーー何で。 「はは、お前訳がわからないって顔だなあ?」 くっくっ、と笑いながら林田が俺の目の前にかがみ、顎をくいっと持ち上げる。 「生意気なクソガキにでもわかるように教えてやるよ。お前は今はSUBだ。」

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