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第12話
もっと、撫でてーーー・・・・・・。
「もうSubじゃなくていいぞ。」
そう言われ、カチっと何かが変わった気がする。
「は、は、林田!?ってあれ?俺、今・・・・・・。」
撫でて欲しいとか思った!?
コイツに?コイツは俺の執事だぞ?嘘だろ・・・・・・。
「わかりましたか?貴方はDom性とSub性の両方を持っているんです。慣れればそのうち自分で切り替えることもできて欲求不満に陥ることもなくなるはずです。」
さっきまであんなエラソーに俺に恥かかせてたくせに、今はいつものくそ真面目なヤローに戻ってる。
「Prayは基本的にはお互い信頼を持って行うもの。自分の欲求満たすためだけに無理矢理Prayしても貴方も相手の方も辛いだけです。これからはきちんと誠意を持ってPrayすること。そして、ちゃんと褒めて上げてください。褒められると満たされる感じがしたでしょう?」
「・・・・・・はっ?し、知るか。そんなこと。」
何となく顔を合わせづらくて視線を逸らし適当に答える。
ホントはすごく満たされた。
Domの今でも嘘みたいに身体が軽くて調子が良い。
でもそれは正直に言いたくなくて、嘘をつく。
「Domの貴方は本当に素直じゃないですね。」
林田が苦笑いを浮かべながら近づく。
思わず一歩後ずさってしまう。
「はや、ッし・・・・・・。」
またSubにされる!?と思って身構えるとーーー・・・・・・。
「良い子にしてなきゃ、また、お仕置きするからな?」
耳元で低い声が甘い悪魔のような言葉を囁く。
「では、紫音様。今日はお疲れだと思うのでごゆっくりお休みくださいませ。」
林田が一歩離れ、そう言うと俺の横を通り過ぎ部屋を出る。
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