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第13話
パタンーーーと扉が閉まると、一気に力が抜けてその場に座り込んでしまった。
俺がSwitch?DomでもありSubでもあるなんてマジかよーーー・・・・・・。
ただでさえダイナミクスなんて訳がわからないのに。
『紫音』
林田の声がふと蘇る。
低くて冷たいようで温かい声。
その声で命令されると頭の中が真っ白で何も考えられなくなる。
でもそれが心地良くて逆らえなくて、もっと命令されたくなる。
ーーー・・・・・・って、違う!!!
俺は今はSubじゃない。
命令されたいなんて、思いたくない。
何も考えたくなくてベッドへダイブする。
目を閉じたら眠気と共に蘇るさっきのPray。
今まで夜になると頭の中がモヤモヤして眠れなかったが、それがSubの欲求不満によるものだとしたら、今頭の中で繰り返されることもそのせいだ。
本能には抗えないんだからーーー・・・・・・。
いつもとは全然違う雰囲気の林田を思い浮かべては下半身が疼く。
仰向けになって、さっきの林田の表情とか命令されたのを思い浮かべる。
自身のものに触れながら、林田の触り方を思い出す。
「・・・・・・ンッ、あッ、はあッ、やべぇ、きもちいいっ・・・・・・アッあつ、ンッ、イクッッ、んアッ、あっアッ・・・・・・。」
さっき出したのにまた勢い良く出る。
自分の手の平を無意識で口元に持っていきーーー・・・・・・ってちがう!!
慌ててティッシュで拭き取る。
俺は今、何しようとした?
林田はさっきもうSubじゃなくていいって言ってたから、今の俺はDomに戻ったはず。
なのにーーー・・・・・・何をしようと?
何でこの俺が、奴隷みたいに従属させられて悦ぶんだよ。
おかしいだろーーー・・・・・・。
本能で支配したいのと支配されたいのが両方あるって。
「ずっと、Domでいられねえかな・・・・・・。兄貴に聞いて、みよーかな。」
そこで意識は途切れ、すぅーっと眠りについた。
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