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第51話
麻婆丼を自分で作って食べたばっかりのくせについ頼んでしまった寧人 。
あの味をまた食べたい、その気持ちでいっぱいだった。食欲も衰えてきた彼は腕立て伏せやスクワットをして待つ。
「体鈍ってしまったがまだまだだぞ……」
ピキッ
と言ったさなから腰から音がする。
「いてぇ、久しぶりに筋トレしたからだ……うぬぬぬ」
ピンポーン
立て続けにインターフォンが鳴る。
「なんでこんな時に?! くそっ……しかも こんな時に直接受け取りにしてしまった!」
ピンポーン
もう一度鳴る。寧人が出ないからである。
「うぬぬ……っ、情けない!」
すると電話も鳴る。フードジャンゴの宅配人の着信のようだ。
なんとか近くにスマホの近くまで行き、声で着信に出る操作をした。そのおかげで寧人は着信になんとか出ることはできた。
「お客様、商品をお届けに参りましたがお出にならないので電話しました」
「おい、頼む! 今ぎっくり腰で動けないっ……部屋まで運んできてくれっ」
寧人はここに越してから職場の人とは仲良くないし、知り合いもいない。このままぎっくり腰のままだと誰にも助けてもらえないのだ。
「はい! 今行きますね!」
ふぅ、とため息をつく寧人。古い階段をカンカンカンと登ってくる音。そしてドアがバン!と開いた。
「あれ、ドア開いてた?」
とふと見上げると……。
「寧人っ!」
「えっ……なんでっ」
「大丈夫、大丈夫?」
倒れた寧人を抱きかかえたのは……背が高く髪の毛の長い男。
「一護 っ?!」
「寧人ーっ」
そう、なぜか一護だったのだ。寧人は全く訳がわからない。
「なんでここにいるんだよっ……」
「それはね、色々かくかくしかじかなの」
「社長辞めたんだろ?」
「うん、弟に任せた。頼知 のすぐ下の弟」
「なんですぐに会いに来てくれなかったの……いてててて」
ぎっくり腰で痛み出す寧人。もうなにがなんだかでパニックのようだ。
「もぉ、寧人ったら。僕がいないと本当になにもできないんだから!」
「でもね、前よりも掃除も家事も料理もできるようになったんだよ……ほら、綺麗だろ? 部屋っ」
「本当だ……すごい。あなたはやればできるのなのよ」
一護に支えられてソファーに座る。なんとか痛みが治ったようである。
「あ、そうそう。寧人の大好きな麻婆丼……玄関に……」
玄関に向かおうとした一護にガシッと抱きつく寧人。なんと元気のなかったアレが大きくなっている。
「一護っ、麻婆丼より先に……なんだろう、君の匂いを嗅いだら急にアレが……反応してきたぞ」
と、一護に押し当てる。
「もぉ、寧人っ……変態さは変わってないのね」
「しばらくやってないんだ……今夜は激しくするぞ」
「やだっ……私も久しぶりだから優しくしてね」
一護は自分からベルトを外してズボンを下ろした。さっきまで腰を抜かしていた寧人は一護をソファーに押し倒した。
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