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番外編4 アスとレンの内緒話〜キョウのお仕置き編(アス1)

 やあ!みんな久しぶり。 俺、冬崎明日楽は高校二年生に、恋人の秋月暁弥は大学生になったよ。 ギリギリまで俺が行く予定の大学を決めろとせっつかれたが、高一でそんなもん決められるわけがない。 結局、なるべく近くで偏差値がそこまで高くない国立大学にキョウは通っている。 もっと上のレベルでも絶対合格するだろうに、俺が受かる可能性がある大学にしたらしい。 まぁ、学部が違うから偏差値も違うんだけどね。 俺の学力で受かるかどうかは微妙なところだが、国立と私立では学費の差があり過ぎるからな。俺も母さんに迷惑かけたくないし、頑張って受かるよう努力するつもりだ。  そんなわけで、前までみたいにキョウとべったりずっと一緒ではなくなった。 正直ホッとしている。 多少は寂しいけど週末はほぼ会ってるし、平日でもウチで勉強を見てもらって、そのまま晩飯を食ったりしてるしな。 たまには一人になりたい!  と、言うわけで、キョウが大学のオリエンテーションとやらでいない土曜のお昼、ちょっと遅めの一時半にレンさんが働くカフェ マデリカにランチをしに来たんだ。 なぜちょっと遅めかって言うと、ランチが二時までで、レンさんが二時から休憩に入るから。 俺がランチを食べ終わってお茶をしていると、レンさんが制服を脱いで俺と一緒に休憩時間を過ごしてくれるんだ。 二人でおしゃべりするのはすごく楽しい!  マデリカは、レンさんのお姉さん、蘭華(らんか)さんが経営しているカフェだ。最近二号店も出店したらしく、ランさんはそっちに行ってる事が多いんだけど今日は居るみたい。 「ランさんこんにちは!」 「アスラちゃん、いらっしゃいませ。 いつもの奥の席、空いてるわよ。」 「ありがとうございます。今日の日替わりは何ですか?」 「今日はねー、Aがロコモコプレートで、Bが海老フライ。」 「えーっ!どうしよう、すげぇ悩む・・俺どっちも大好物・・・」 うーん、うーんと真剣に悩む俺に、蘭さんがスペシャルな提案をしてくれた。 「じゃあ、アスラちゃん、プラス百円でロコモコプレートに海老フライ乗っけてスペシャルプレートにしてあげようか?」 「!!いいんですか?ありがとうございます。ランさん最高!大好きです!!」 「あら、嬉しい。」 「コラ!アスラちゃん、キョウくんに聞かれてたら大変な事になるよ?」 レンさん登場!早速怒られたよ俺。 「今日は俺一人だから大丈夫でーす。」 「いや、何気にキョウくんの親衛隊の子もよく来てるからね?俺が知らない子もいるだろうしバレても知らないよ?」 「うぐっ!マジで?怖っ!やっぱりあいつら暗部だわ・・・」 「まあいいじゃない。何か言われたら私が受けて立つわ。こんな可愛い子に冗談でも大好きって言われる幸せをあの魔王親子に奪わせないわよ!」 「姉さん・・余計に拗れそうだからやめて。」  そう、ランさんはあの秋月親子に対抗出来る稀有な人物なんだ。あっちが魔王ならランさんは女王様?何て言うか華のある従いたくなるようなオーラを放っている美人さん。 見た目は美魔女だけどね。レンさんとジュンさんのちょうど真ん中の年齢で子どもさんもいるらしいけど、二十代にしか見えないし。 「はい、お待たせ致しました。スペシャルロコモコプレートになります。」 「ありがとうレンさん!うっわー!めちゃくちゃ美味そう!!いただきまーす!」 何て幸せなプレートなんだ。ご飯とたっぷりの野菜の上にハンバーグと目玉焼き、更に海老フライまで乗ってるんだよ!しかも二本!!タルタルソースもかかってるし。これプラス百円でいいの?! このロコモコにかかってるの、グレイビーソースって言うヤツ?マジで美味。 本格的なんだけど食べやすい味なんだよ。日本人好みにアレンジしてるのかな? で、半熟卵の黄身をハンバーグに絡めてご飯と一緒に頬張る。うっまー!! 海老フライもうっまー!!! ごちそうさまです。 はぁ、堪能した。マジ満足。 食後のミルクティーを飲んでいると、レンさんが制服を脱いで自分の賄いのスペシャルプレートを持って来た。

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