お風呂から出てきたヒロ君はまだシュンとしていて、髪を乾かしてあげた後、後ろから抱きついて頬にキスをする。 ビクッと僅かに動いた彼をベッドに座らせ、僕は床に。 「ヒロ君、びしょ濡れになったゴールデンレトリバーみたい」 「……例えが秀逸」 クスッと笑った彼に頭を撫でられる。 そろっと手を伸ばしてヒロ君の下履をズラし、ふにゃふにゃなそれを取り出した。 「え、な、何、なになになに！」 「悲しませちゃったからお詫び。明日も仕事でエッチはできないから、せめてこれだけ。」 「いや、いいから！いいって！それはいい！」 「じっとしてて」 「っ！」 優しくそれを掴んでちゅこちゅこ手で扱く。 ヒロ君はそんな僕を穴が空くほど見ている。 硬くなりだしたそれに顔を近づけながら、彼と目を合わせる。 チロっと先端を舐めると、ヒロ君は目を見開いて唇をグッと噛んだ。 「ん、ぁ……」 「！」 そのまま歯を立てないように咥えて、ゆっくり頭を前後させる。 唾液を纏わせてジュブっとわざと音を立てる。 「ぁ、やば……蒼太……っ」 「ん、ふぁ……」 ジュッと吸って、尖らせた舌で先端の穴をグリグリ刺激する。 こういうことは滅多にしない。 いつもヒロ君にはしてもらうばかりで、僕からこういう行為をするのは恥ずかしくて出来なかった。 でも今日はなんとなく、頑張ろうと思う。 あまりない知識を寄せ集めて、こうしたら気持ちいいんじゃないかと口と手を動かす。 暫くするとヒロ君は呼吸を少し荒くさせて、俺の肩に手を置きグッグッと押し始めた。 「蒼太、出るから、っ、離して」 「ン、出していいよ」 「いいよじゃなくて……っ」 「ヒロ君のならいいから、このまま」 そうしてジュッとペニスを吸う。 肩に置かれた手にグッと力が入って、口の中に熱いそれが出された。 運命の番のおかげか、苦いけれどほんのり甘いような気もして、ゴクリと嚥下する。 飲み込んだ僕をじっと見てくるから、少し恥ずかしいけれど口を開けてみせると、彼は顔を覆ってベッドに倒れた。 「拭くね」 「あ、自分でするので……いや流石に恥ずかしいから自分でやるって！」 やってあげようとすれば、彼は飛び起きていそいそ自分で下半身を整えた。 睨むように僕を見る彼に「何？」と聞けば、腕を引かれてベッドに片膝を着く。 「怒ってないの……？」 「くどいよ。怒ってないって言った」 「……ごめんね」 「何を謝ってるのかわからないよ。……疲れたでしょ。もう寝よう。」 「えぇ……俺だって蒼太に触りたいよ。」 寝転んでいる彼の胸をトントンと優しく叩く。 僕の腕を掴んだまま、中々離してくれない彼が眠りに落ちてようやく、寝室を出て片付けをした後、彼の隣に寝転んで朝までぐっすり眠った。