30 / 143

第30話

並んだ甲斐あって、食べたラーメンはとっても美味しかった。 また来ようねと約束しながら街中を歩く。 「時間までプラプラする?それか体がもし辛いならどこかお店入ってゆっくりがいい?」 立ち止まって道の隅っこに寄り、これから不動産屋さんに行くまでの間何をして過ごすかを考える。 「あー……いや、今日はそこまで辛くないし大丈夫だよ。プラプラする?」 「そうだなぁ。じゃあ服でも見に行く?」 「あ、いいな。服欲しい」 近くの服屋さんに入って、アレが可愛いとかコレ似合いそうとか、楽しみながら服を見て、結局それぞれ一着ずつ購入し、お店を出た頃には丁度いい時間になっていた。 「そろそろ向かおっか」 「うん」 ヒロ君がスタスタと歩き案内してくれる。 少しして着いたお店で、スタッフさんに名前を伝えると、にこやかに席まで案内してくれた。 担当の人が来るまで二人で渡されたアンケートを記入する。 「急だったのに本当に優しい雰囲気だね。ありがたいね」 「うん。ここ空いててよかったね」 そこで待っていると「お待たせしてすみません」と同年代くらいの女性がやってきた。 「いえこちらこそ急に……」と返事をしようと口を開けるより先に、ヒロ君が「え……あれ、ミナミ?」と思わずという様子で言葉を落とした。 「え?……え、え、嘘!洋哉!?」 「わ、ミナミじゃん。久しぶり」 嬉しそうな二人の姿に、学生時代の同級生かな?と黙って見ていた。

ともだちにシェアしよう!