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第39話
翌日は朝から気分がどんよりしていた。
月曜日だし、今日の夜はヒロ君が宇垣さんとご飯に行くし。
会社に着いて自分の席に小さく息を吐きながら座る。
このどんよりした気持ちを誰かに話して発散したい。
でもあんまり友達いないしなぁ……。
そう思ってすぐ、そういえば一人だけいた!と閃いてスマートフォンを取り出す。
「……真樹、晩御飯一緒に行ってくれるかな……」
連絡先から『堂山真樹』を探して、見つけたそれにメッセージを送る。
専務とご飯食べる約束をしているかもしれないけれど、そうなったら諦めて一人で帰ろう。
さて、仕事をしようとパソコンを立ち上げていると、スマートフォンが震えて、画面を見ると早速真樹から返事が来ていた。
やった。晩御飯、一緒にいけるみたい。
ちょっとやる気が出てきて、立ち上がったパソコンに手を伸ばす。
お昼はきっとヒロ君から連絡があるだろうから、その時に夜は真樹と食べてくると伝えておかなきゃ。
──よし、仕事に集中しよう。
始業のチャイムが鳴り、カチッと頭を仕事モードに切りかえた。
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