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第40話
お昼前にヒロ君から『一緒にランチしよう』と連絡があり、お昼休みにロビーで待っていると彼がやってきた。
適当なお店に入って注文をし、待っている間夜のことについて話をする。
「僕も真樹とご飯行ってくる。」
「え!堂山と!?……いいなあ。今度俺も混ぜてね」
「どうしよっかなあ」
「混ぜてくれないの!?」
目を見開く彼に思わず笑ってしまう。
「冗談」と言えば、ヒロ君も「安心した」とふんわり笑った。
「なんか、蒼太あんまり元気なかったから、今日は元気そうでよかったよ。」
「え……」
「ん?一昨日くらいからかな、なんかいつもと空気が違うから、どうしたのかなって思ってた。」
一昨日──宇垣さんに会った日。
確かにあの日から胸がモヤモヤしていた。
ヒロ君はそれも全部違和感として気が付いていたらしい。
「美波のことかなって気にしてたんだけど、ご飯もいいよって言ってくれたから、違うんだろうなとは思ってて。」
「……うん。気にしないで。別に僕、元気だし。」
「そう?何かあったら遠慮なく言って。一人で考え込んじゃうのはやめようね」
「そうだね」
返事をしながらギクッとした。
けれどまさか心の中を全て言えるわけがない。
宇垣さんの仲を疑うということはつまり、ヒロ君のことを信頼していないことになると思って。
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