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第49話
そのまま何度もキスをしているうちに眠たくなってきて、ヒロ君にベッドに連れていかれ押し倒された。
けれどそこからの記憶が無い。
朝起きればヒロ君が「押し倒したら寝られた」とジト目で見てきて、エッチをする流れだったのはわかっていたから素直に謝った。
朝の支度をして二人で会社に向かう。
ロビーの奥のホールでエレベーターを待っていればドアが開き、中には真樹と専務がいた。
「あ、お、おはようございます」
「わ、専務と会うのは久しぶりだ。おはようございます」
慌てて挨拶する僕と、独自のテンポで挨拶をするヒロ君。
専務に対して馴れ馴れしすぎない!?と思って「ちょっと!」と言いながら肩を叩くと、専務は「いいよいいよ」と笑っていて。
「橋本君には色々助けられたからね」
ヒロ君に大変気を許しているようで、「今度うちにおいでよ」とお誘いもしてくれる。
運良くエレベーターは四人だけ。
専務とヒロ君が話している間に、真樹がコソッと「仲直り出来た?」と聞いてくる。
「うん。ちゃんと話したよ。ありがとう」
「いえいえ。表情明るくなってよかった。」
そうして話している内に目的の階に着いて、一足先にエレベーターから降りた。
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