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第107話
「っぁ、お、あ、あっ、あ……ッ」
速い律動で何も考えられない。
ただずっと絶頂している感覚で、気持ちいいのが止まらない。
「う、ぁ、いく、イってる……っひ、ぃ、いってる、ん、うっ、あ、あっ……あぁっ!」
「ごめ、止まれない」
「──ッ、あ、あ……!」
ぐるっと一瞬視界が真っ暗になる。
それが奥に叩きつけるような激しい動きと快感ですぐに意識が戻った。
「ヒッ!」
「はぁ……そうた、蒼太」
彼の唇が項に触れる。
途端体が喜んで、彼に噛んで欲しくて脱力する。
一切の抵抗は無くて、「はやく」と促した。
「あー、たまんない、可愛い。ごめんね、俺、余裕ない。」
「ん、早く、いいから」
「うん。好き。蒼太、大好き。愛してるよ」
そう言ってもう一度そこにキスをした彼は律動を続けて、また達しそうになる。
──その時だった。
「っ、あ、あぁぁっ!」
ガリっと強い力で項を噛まれる。
一気に身体中を巡った快感。
爪先までピンと伸びて、奥深くで絶頂する。
そうして意識を失って、次に理性を取り戻したのは五日が経った後だった。
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