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第119話

会社に着き、ヒロ君に付き添われながら自部署に行くと、入口には北田さんがいて、僕達を見た途端に駆け寄ってきてくれた。 「上住君!おはよう!体調大丈夫?」 「あ……おはようございます……。」 「うん。顔色はあんまり良くなさそうだけど……」 「大丈夫です。あの……迷惑かけてすみませんでした。」 慌てて頭を下げると、北田さんはすかさず「やめてやめて!大丈夫だから!」と僕の肩を叩く。 「迷惑じゃないよ。むしろすぐ助けられなかったことがずっと申し訳なく思ってて……。」 「ぇ、そ、そんなふうに思わないでください……」 「うん。……でも兎に角、手遅れになる前に見つけられて良かった。」 ホッとした様子の北田さんに、慌てて菓子折りを渡す。 「いいのに!」と言われたけれど、引っ込めずにいると受け取ってくれた。 僕と話終えると、北田さんは僕の後ろにいたヒロ君に視線を向ける。 「橋本さんも、おはようございます。」 「おはようございます。色々ご協力頂いてありがとうございました。」 「とんでもない!とりあえず性別は明かさない方向でって聞いたから、有給使ってます。今後のことを考えるなら部長には性別のこと伝えた方がいいと思うけど……」 「ありがとうございます。二人で話し合ってみます。」 ヒロ君の言葉で慌てて頭を下げる。 北田さんもヒロ君も和やかに微笑んで、「じゃあ仕事しよっか」と、ヒロ君とは別れ北田さんとデスクに向かった。

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