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第131話
食事を終えてお店の前で解散する。
今日は自分の家に帰る予定だったけれど、ヒロ君と一緒にいたくなってしまった。
さっきの彼の言葉が嬉しくて、彼に何かお返しがしたい。
「今日はどうする?家くる?それとも俺が蒼太の家行っていい?……それか、今日は一人がいい?」
「ヒロ君の家か僕の家に一緒に帰りたい」
きゅっと彼の手を取って握る。
ヒロ君は繋がれた手を見て顔を上げると、口角を上げて「じゃあ蒼太の家」と言い僕の家の方に向かう。
特に会話は無くて、家に着いて直ぐにお風呂を洗い湯船にお湯をためる。
のんびりとソファーに座って、お風呂が湧くまでピタッとくっついたままテレビを見ていた。
「蒼太はさ、嫌じゃなかった?ご飯の時の話。」
「んぇ?」
何も言わずにぼんやりしていると、突然そんな事を聞かれて気の抜けた間抜けな声が出た。
「俺結構正直に答えちゃったから、蒼太が嫌な思いしてたら申し訳ないなって思って。」
「そんな……ヒロ君の気持ち、ちゃんと知れて良かったよ。それに……僕はすごく嬉しかった。」
「嬉しい?」
「僕のこと、すっごく考えてくれて、自分で言うのは恥ずかしいけど、愛されてるなって思った。」
彼の目を見て言えなくて、伝えたあとも羞恥心で顔を見られるのが嫌でヒロ君の肩に額をくっつける。
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