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7月4日 火曜日に意識する?
◆ Tuesday ◆
「おはようございます。はい、りんちゃん、ママに行ってらっしゃいしようねー。」
「おはようございます。こうたくん、ママにお仕事頑張ってってしよーねー。」
登園してくる子供たちを預かってママやパパとバイバイする。
年長さんクラスだと少し淋しいのはあるけれど、だいぶ慣れっこという感じだ。
「おはようございます。」
「なおや先生おはよー。」
「おはようございます!あ・・・・・・。」
ひろとくんとひろとくんパパ。
昨日の短冊のことを思い出してしまった。
「なあなあ、せんせー。ぼくのたんざく、みてくれた??」
「えっ?お、おう!見たぞ。ひろとくんはパパのようになりたいんだよな!」
「うん!パパはひとをたすけるおしごとしてるからなー。かっこいいんだぞ。」
「おぉ。たしかにそれはカッコイイな!」
パパをべた褒めしたひろとくんは仲良いお友達に呼ばれて行ってしまった。
「小泉さん、あの・・・・・・。」
「はは。すみません、子供に面と向かって褒めてもらえると嬉しいもんですね。」
小泉さん・・・・・・笑うと可愛いんだな。
照れたように笑う彼を思わず可愛いと思ってしまい、じっと見つめてしまった。
「先生?」
「え?あ、すみません!お仕事頑張って下さい。」
慌てて立ち上がり、小泉さんに向かって両手でガッツポーズをした。
やべえ、癖でつい、やっちまった。
「ふふ、尚弥先生もお仕事頑張って下さいね。」
小泉さんはふわっと笑い、俺の頭をポンと撫でた。
「え?こ、小泉さん!?」
「あっ、すみません。子供によくやるので癖で・・・・・・。」
「はは、俺もさっきは癖でガッツポーズしちゃったのでお互い様ですね。」
「では、今日もひろとをよろしくお願いします。」
「はいっ!今日もお預かりします!お仕事頑張りましょう。」
小泉さんは、ペコっと会釈をして仕事へと向かった。
「なあなあ、なおやせんせー。パパのおねがいごとってなんだったかしってる?」
ひろとくんが俺のエプロンの裾をクイクイと引っ張っている。
「えっと、たしか・・・・・・。」
「パパ、なおやせんせいがすきだから、なかよくしたいんだって。パパのおともだちすくないからなおやせんせいがなってくれる?」
すっ!?
すきっ!?
アレってやっぱりそーゆう・・・・・・?
「お、おう!いいぞ!」
子供の前で動揺するな、俺!!!
その日は七夕のお歌を歌ったり、笹飾りの制作などをした。
17時50分ーーー。
ひろとくんパパ、遅いなあ。
いつもはもう少し早いのに。後10分で延長保育の時間になってしまう。
17時55分ーーー。
「す、すみません!小泉です。」
慌てて来たのかいつもはピシッとスーツを着ている小泉さんが少しだけ乱れていて一瞬だけドキっとした。
たった、アレだけのことで意識しすぎだっての!
自分に叱咤してなるべく平静を装う。
「ひろとくん、さっきまで元気に遊んでたみたいなんですけど、疲れて眠ってしまったみたいです。」
抱っこしてたひろとくんを小泉さんにバトンタッチ。
「尚弥先生。今日もありがとうございました。」
ニコっと笑い、ひろとくんを抱えながら荷物を持って帰って行く。
「はい、さようなら。また明日〜。」
イケメンの笑顔・・・・・・やべえ。
今日は18時までなので俺も退社準備をして園を出た。
鈴原尚弥ーーーゲイ。好きなタイプは爽やかイケメン。ちなみに・・・・・・バリネコ。
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