見た目と反して、力強くて少しだけ強引なところがあるキスが何度も繰り返される。 こういったことが久しぶりすぎて、うまく息が吸えなくて離れようとしたら後頭部を押さえつけられる。 「･･････んッふ、」 ようやく解放されたかと思うと、すごく申し訳なさそうにする和弘さん。 「ごめん･･････尚弥に名前呼ばれたら我慢できなくなって。」 ぎゅうっと俺を抱きしめ、肩に顔を埋めた和弘さんがボソっと言う。 「･･････別に、俺も嫌じゃなかったんで。それよりも和弘さんが男相手にあんなキスできると思いませんでした。」 たまにノンケでもキスくらいはできるって奴はいるけど。 それはどちらかといえば軽いキスで、あんな舌まで入れてくる奴はそうそういない。 「･･････俺、どっちでもイケるんだ。」 ゆっくりと顔を上げた和弘さんがそんな衝撃発言をする。 いわゆる、バイってやつか。 ノンケよりマシだけど、男女両方OKってことはそっちのがたち悪い。 できたら関わりたくないけれど、いきなりキスしたのが余程申し訳無いって思ってるのか、しゅんとしててそれが可愛いとか思ってしまう。 前に付き合ってたやつはノンケだったけど、セックスもちゃんとできた。けれど彼が選んだのは女性だった。 初めて付き合った相手はバイだったけど、男女合わせて3人と浮気をしていた。 そんで久しぶりに好きになった人は在園児の父親でバイ。 俺って男運悪いのかな？