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第12話:『如何いう性癖なんだお前は』

「この粘膜見てください。」 医療器具で広げられた女の赤い粘膜部分を、指先でとんとんと叩く。 「いや、それを指先で突いてるお前さんに、ドキドキだよ。」 軽蔑の表情で兄崎を見つめると兄崎は「ぞくぞくしちゃううう!春日以外の人にぞくぞくしちゃうう!」などと言い自身の体を抱きしめた。 「内臓に性器突っ込むような物でしょう?」 小首を傾げた五十嵐に、フレデリックは心底困ったような表情を浮かべた。 「身も蓋もない言い方だなぁ。内臓って君ねぇフラワーパークとかロマンティックトンネルとか、他にも表現の仕方があるんじゃないの」 「うわぁ。ネーミングセンスないですねぇ。今度出すギャグにそれ使って良いですか」 「えーっと未経験だよね?でも未経験者の反応に思えなくなってきた!」 「ちょっとだけオープンエロで基本むっつりだと報道部から聞いていたから、全く興味が無いわけではないとは思っていたが…如何いう性癖なんだお前は。」 春日は呆れ返っていた。 「ふふん。貴方方未経験者を珍しい動物を見るような目でみますけどね、数々の誘惑から童貞処女を守り抜いたこの体はね神聖ですらあるんですよ!分かりましたか。もったいなくて、捨てられますかってんですよ!僕は心身ともに全て二次元に捧げてるのです。でも、17歳でプロ作家になった膜狩先生(現在23歳)になら全て奉げても良い。濡れ濡れです。」 ばっと両手を広げて胸を張り、珍しく自信に満ちた笑顔を見せた。 膜狩先生って誰よそれな空気が流れるが五十嵐は気が付かない。

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