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第10話
「続きはまた後でね」
ボクの前髪をかきあげておでこにキスをしてくれると、佐久馬さんはお風呂に行ってしまう。
『続き』。
一体どういう事!?
女の子ならまだしも、男同士に続きって……えぇぇぇっ!?
その時、ボクの脳裏に少しだけ、ほんの少しだけ観た事があるボーイズラブの映画のワンシーンが過ぎった。
そんなまさか。
あれはフィクションじゃないの!?
そんな事を思っていると、部屋に戻ってきた佐久馬さんに、
「お風呂入っておいで」
と優しく言われてしまい、ボクは悶々としながらも言われた通りにしていた。
洗面所でドライヤーを使い髪を乾かし終えると、ボクは佐久馬さんがいらっしゃる部屋に戻る。
「おかえり」
白いTシャツに黒のハーフパンツ姿の佐久馬さん。
メガネは外していて、さっきと同じようにベッドに腰掛けて優しく笑いかけてくれるその笑顔はやっぱり素敵で。
「た、ただいま戻りました」
「隣、来てくれる?」
「は、はい……」
そう言われて、ボクはさっきの事を思い出してしまいめちゃくちゃドキドキしながら佐久馬さんの隣に座る。
「ありがと」
再び抱き寄せられて、さっきみたいな熱いキスをされた。
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