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第14話

男はスヴェンと名乗った。 キディとはそろそろ五年の付き合いになるらしい。 「要するにヒモだろ、ヒモ」 「そういうお前は名前通り若いツバメのポジションをご希望か?スワローたァぶっとんだ名前だな、親は何考えてんだ?」 「さあな。鳥が好きなんじゃねーの、トリ頭だし」 「鳥にゃ国境も境界線も関係ねーしな」 窓の外を見る。 寂れた街に灯り始めた原色のネオンサイン、街路を行き交う馬車と馬、点描のような人影。窓ガラス越しに雑踏のさざめきが微かに届く。 火をくべた炉のように燃え上がる空に巨大な夕日が沈もうとしている。 あと数分もしたら完全に夜の帳が落ちる。 夜遊びが習慣化したスワローも、夜道の危険さは痛感している。最寄りの街とはいうが、片道悠に十分はかかる。採石場を囲む森には野犬を初めとした害獣も多く、日没後に街を出るのはいただけない。そうでなくても指名手配中のゴロツキや追い剥ぎ強盗がうようよしているご時世だ。 「…………」 スタジャンのポケットに手をあてがう。 懐には常に相棒のナイフを忍ばせている。コイツがありゃ誰にだって負ける気がしない。だがつまらないものを切るのも興ざめだ、刃は欠けるし錆びるのだ。 後の事をどうするかはとりあえず明日考えようと先送りし、今晩は宿を提供してくれたキディの厚意だか下心だかに素直に甘えることにする。 窓の外には申し訳の歓楽街を備えた不景気な街と、その向こうの険しく切り立った岩山の光景が広がっている。 煙突から吐きだされた煙が低空で絡み合い、空へと溶けていく。 このまま辺境で燻ってるつもりは毛頭ない、仕込みが済めばさっさと出ていく。 俺は腕っぷしが強くて度胸もある、見てくれだって悪くない。働き口には困らない、人生は|楽勝《イージーモード》だ。キディやスヴェンみたいに見てくれにたぶらかされて―あるいは同情して―寄ってくる馬鹿な連中は尽きないだろうし。 スワローは容姿が優れている自覚がある。 物心ついた頃からその手の嗜好の手合いに性欲の対象にされてきたし、本人も好奇心と享楽の赴くまま、十歳になる頃にはディープキスやペッティングを飽きるほど体験し、本番以外のほぼすべてをこなしてきた。 スヴェンに案内されたのはキディが定宿としている酒場の二階。 部屋にはダブルベッドがあり、テーブルには吸殻を山盛りにしたアルミの灰皿や、読みかけの雑誌が放置されている。同棲を始めて長いのだろう、随所に所帯じみた生活感が漂っている。キディのパンティーとブラジャーに並んで、スヴェンのブリーフまで部屋干しされているのに少し辟易する。 片隅の冷蔵庫を開けつつスヴェンがぼやく。 「カッコよくジゴロって言え。内縁の夫でも可」 「似たよーなもんだろ、女に食わせてもらってんだからよ」 「ヒモは副業、本業は別。そっちは干上がってっけどな」 「こんなシケた街で商売できんの?」 「昔は賑わってたんだよ、採石場じゃ錫とラジウムがとれて炭鉱夫が大勢出入りした。コヨーテの群れが居着いて廃れちまったけど……連中節操なく野犬と番ってあっというまに増えやがる、自警団が駆逐しても駆逐しても追い付かねーときた。犬の血が入ったコヨーテは人間を怖がらねーから人や家畜をよく襲うのさ」 「コヨーテなんて一匹も見ねェけど」 「マジ?どこ行っちまったんだろう」 「絶滅したんじゃね?」 短く刈り込んだ茶髪、頬骨の張った精悍な風貌。灰色のタンクトップに包まれた胸筋は鍛え抜かれて隆起している。 風采の上がらない中年男だと軽んじていたが、自堕落に崩れた身ごなしや眼光の剣呑さに裏社会の住人特有のきな臭さがあった。用心棒や借金の取り立てを生業にしてたのか?趣味の悪い人間が見れば渋い男前と言えなくもない。 旧型の冷蔵庫から取り出した瓶コーラをスワローに投げ渡し、プルトップを引いて缶ビールを呷る。 ゴツい喉仏が規則的に動く。 「ふう」 一息吐いてから窓の向こう、不吉な夕焼けに照らされた採石場の方角へ胡乱な眼光を投げる。 当たり前だが、この場所からじゃトレーラーハウスも見えない。 瓶コーラを発止と掴み、スワローは舌打ちくれる。 「ビールはねえのかよ」 「わりぃな、最後の一本だ。ガキは炭酸でガマンしとけ」 文句の多い客人に陽気に笑いかけ、窓辺に腰かける。 「キディに聞いたぜ、母親と兄貴と旅してるんだって?んで小遣い稼ぎに用心棒を請け負って……イマドキ珍しい孝行息子だってアイツも褒めてたぜ。生活の足しにしようってんなら良い心がけだな、こっちは安く雇えてそっちは儲かる。お互いいいとこどりのウィンウィンだ」 「別に。そーゆーんじゃねえよ」 「じゃあなんだ、せっせと貯めて叶えたい夢でもあんのか?」 笑いを塗した疑問に一瞬ピジョンの顔が過ぎるも、かぶりを振って打ち消す。 王冠を開けてコーラを一気飲み、炭酸の爽やかに弾ける喉越しに生き返る思いがする。 スヴェンはガサツで気さくな性格のようだ。 スワローを部屋に引き入れてもすぐに事をおっぱじめる気配はない。一家の暮らしぶりや人となりに興味を持っているというのは本音らしく、あれこれと詮索を入れてくる。 「ボーイズビーアンビシャス、少年よ大志を抱け。俺がお前くれェの年頃にゃ一攫千金狙って賞金稼ぎをめざしたもんだが……案外そのクチか?」 「一緒にすんなよ、うぜぇ」 即座に憎まれ口を叩き返したが、内心を見抜かれて動揺する。 スヴェンは調子に乗って追い討ちをかける。 「お前なら男娼でも名を上げそうだな」 「ヤる前から断言できんの?」 「その見てくれならな。まあ当分は食うに困らねーだろ、男も女もわんさと群がってくる」 気安く言ってくれる。 窓枠に尻をのっけた男の冗談に鼻白むも、それも悪くないかと考え直す。 ピジョンがいたから賞金稼ぎをめざした。アイツと一緒という条件付きで決めた夢だ。 ピジョンがいなけりゃどうでもいい、男娼だろうが用心棒だろうが殺し屋だろうが勝手になってやる。 足手まといのお荷物と縁が切れてせいせいする。 ピジョンも母さんもどうでもいい、あんな薄情な連中なんて忘れちまえ、そろいもそろって頭の中身を抜いてそこにハチミツをたっぷりかけたおが屑を詰め込んだ甘ちゃんどもときた。甘すぎて胸焼けする。 「で、家出の原因はなんだ。親兄弟と喧嘩か」 片膝を立てたスヴェンが缶ビールを掲げ、興味津々突っこんでくる。 スワローは猫のような足取りで窓辺に向かい、スヴェンの反対側に飛び乗る。 「うるせェな。会って初っ端から人生の先輩面か?」 「反抗期こじらせてンな」 ああ、無性にイライラする。ちょっくらおちょくってやるか。 スワローは意地悪く企み、真顔で言い切る。 「兄貴を犯そうとしたら突っぱねられた」 「は?」 ざまーみろ。 思惑通り、スヴェンはあんぐり大口開ける。まん丸く目をひん剥いた驚愕の相が痛快だ。 スワローは肩を震わせて小さく笑い、平常心を取り戻したスヴェンが苦笑いでとりなす。 「タチ悪ィ冗談」 「そう思うだろ?」 「……マジ?」 スヴェンの手が傾き、零れたビールが服を濡らす。 笑い飛ばすべきか掘り下げるべきか、態度を決めかね困惑するスヴェンの視線を心地よく受け流し、ジーンズに包まれた片足をもったいぶって抱き寄せる。 顔の角度を計算し、アンニュイに小首を傾げる。 上目遣いの目に挑発的な媚態を仄めかせれば、スヴェンがゴクリと喉を鳴らす。 俺を欲しがってる兆候だ。 スワローはほくそえみ、もう片方の足を伸ばしてスヴェンの足をくすぐる。 「もったいねェ」 スニーカーをうざったげに脱ぎ捨て、裸の足指でスヴェンの脚をまさぐり、窓枠を這って忍び寄る。 スヴェンにしなだれかかるよう肩に手をおき、逞しく鍛え抜かれた胸板を嗅ぐ。 「俺にもくれよ」 スヴェンの胸に顔を近付け、上着に染みたビールを舐める。まるで発情した猫の仕草。 まどろっこしい上着を肩から抜いて剥ぎ、ビールで濡れた剥き出しの胸板を直接なめる。 乳首を吸い上げ唇で転がし、引き締まった腹筋を伝う雫を追って、汗とビールが発酵した汁を啜りながら股間まで辿っていく。 雄の欲望を刺激するたまらなく扇情的な眺めに、スヴェンの股間が急激に固くなる。彼が座る位置からは、己の股間に突っ伏した、スワローの無防備なうなじが丸見えだ。 華奢な首筋とシャツに包まれた背中、ナイーブな細腰。ジーンズに包まれた臀部に片手をあて、軽くさする。くすぐったいのか、スワローが尻を揺する。次はもう少し大胆に、円を描くよう捏ね回す。 スワローは拒まない。 男の肌に伝うビールを啜るのに夢中で、尻を揉みしだかれても顔すら上げない。 スヴェンは両手を背に回し、スワローの尻をジーンズ越しに揉みこむ。 形よい双丘を掴んで広げ、会陰の窪みを親指でぐりぐりと指圧すれば、スワローが火照った吐息をもらす。 「ふ……、」 「は……ご褒美だ、よく味わえよ」 イエローゴールドの髪に手を入れてかきまわす。じれたようにジッパーを引き下げ、ズボンごと下着をずりおろせば、赤黒く屹立したペニスのお目見えだ。スヴェンは残りのビールをペニスにかける。 「やったね」 スワローは待ってましたと舌なめずりし、ビールに塗れたスヴェンのペニスを喜んで含む。 「ん」 口の中に迎え入れたソレは、十分な硬度と熱量を持っていた。体液の生臭さや先走りの青苦さがビールと混ざり合い、口腔を占める。左手で竿を支え、右手で擦り立て、口で奉仕する。 顔を右に左に傾けてキスをし、チロチロと舌を遊ばせて刺激を与え、袋の筋一つ一つを伸ばすように忘れがちな裏筋まで丁寧になめあげる。 「アンタにしちゃ上出来な倅だな」 「……っ……、うま……もーだめイきそ」 「はァ?もうちょい根性見せろよ情けねェ」 大の男がフェラチオに翻弄される様がおかしくて、スワローは笑いを噛み殺す。 スヴェンの手を掴んで自らの股間に導き、耳元でうっそり囁く。 「自分だけ気持ちよくなンのはズリィ。俺もイかせろよ」 「はっ……余裕ぶっこいてられんのも今のうちだ、ガンガン突き上げて足腰立たなくしてやる」 スヴェンが啖呵を切り返し、引き下げたジッパーの隙間から手をねじこんでくる。 スワローの倅も準備万端だ。下着の中ですっかり勃ち上がって、愛撫を待ち構えている。スヴェンの無骨な手が下着の中で蠢く。先走りをすくい、鈴口にぬりこめるように親指が上下する。 コイツ、意外とテクニシャンだ。 「…………ッ、」 赤黒く剥けたペニスを荒っぽく擦り立て、かと思えば繊細な指遣いに切り替えて緩急自在に刺激する。 自分でやるのと違い他人にされるのは格別だ。 フェラチオが疎かになり、竿を口から抜いて少し休憩する。 その間もスヴェンの手は意地悪い巧みさで動き続け、ぬるつくペニスを責め立てる。 「あッ、あふ」 「可愛い喘ぎ声。興奮する」 「じらすなよ……もういいだろ、早くしろ。お預けすんならこっちからいくぜ」 いい感じにノッてきた。ビールのせいだろうか、体中が火照っている。欲しいのはそこじゃないと邪魔くさそうにスヴェンの手をはねのけ、自分の尻に回り込ませる。 「!ぐ、ぅ」 この瞬間はいつもキツい。 最初の激痛と壮絶な違和感さえやり過ごしてしまえば、気持ちよくなるのは早い。 先走りに濡れ光る人さし指が肛門を穿ち、閉じた襞をかきわけ窄まりを進んでいく。 「ローション使うか?」 「痛ェ位がちょうどいい」 脂汗を伝わせ、苦痛に顔を歪めながら促すスワローにスヴェンは心得た様子で頷き、肛門をならしていく。 凄まじい異物感。 本来出す場所に挿入される背徳感。 それが起爆剤となって快感に火をつける。 スワローは息を荒げて腰を上擦らせる。互いの先走りに塗れた指はやがて二本に増え、グチャグチャと卑猥な水音を響かせる。 「んッ、あぅっく」 「使い込んでやがんな。今まで何人に入れさせたんだ?」 「覚えてねェよ。まだ100はいってねェ」 それは本当だ。スワローの尻穴は具合がいいと、遊んだ男たちにも評判だった。 さんざん使い込んでやがるくせに締まりがいい、やっぱり若さがものを言うと下品に笑ったヤツもいた。スヴェンの膝の上で目を閉じ、今まで抱かれてきた男たちの顔が思い出せるか試してみる。 ……無理だ、一人たりとも思い出せない。全員不明瞭にぼやけている。忘却に霞んだ何十人もの男や女に憎たらしい兄の顔が取って代わる。 最悪だ。今出てくんな、空気読めよ。 アイツの顔は睫毛の一本一本までハッキリ思い描けるのに、他のヤツはさっぱり出てこない。 快楽でぶっ壊れたい。衝撃で記憶を吹っ飛ばしたい。 俺の奥底にまだへばりついてる未練も愛着もわだかまりも何もかも絶頂と同時にキレイさっぱり蒸発しちまえ。 「痛てっ……お、おい、爪立てんな」 知らない間にスヴェンの肩を抉っていた。 スワローは腰を浮かせ、スヴェンの先端に尻をあてがう。俗にいう対面座位だ。 スヴェンの背に腕を回し、彼の膝を跨いで膝立ち、ゆっくりと腰を沈めていく。丸く膨らんだ先端が肛門にツプとめりこみ、スワローがビクリとわななく。 「ッあ……ぅっあ」 「イイ顔だな。気持ちよくてわけわかんなくなってるビッチの顔だ」 「うる、せえ。てめえも、サボってねーで、動かせ」 「いいのか?キツいぞ?」 「言ったろ、痛くなきゃ感じねーって」 この体位はプレッシャーを強いる。ちょっとでも気を抜くと重心が偏って転げ落ちそうになるが、そんな弱音は絶対に零さない。上気した顔で不敵に笑み、シャツの裾を片手で巻き上げへそを曝す。 形良い窪みを見せ付け小刻みに腰振るスワローに焚き付けられたか、スヴェンが力強く彼の尻を掴んで一気に引き下ろす。 「~~~~~~~ッああ!!」 奥まで貫かれ閃光が爆ぜる。 全体重をかけて座りこまされ、勃起したペニスが根元まで深々埋まってしまった。 スヴェンが抽挿を開始、前立腺にガツガツ当たる。もう容赦など完全に捨て去って、快楽を貪るのにだけ集中する。スワローの薄い尻を掴んで自分のペースで抜き差し乱暴に突き上げて、仰け反った首筋に伝う汗を啜る。 「ふっ、ううっ」 喘ぎ声を聞かせるのは癪だ。口の中に鉄錆びた味が広がる。噛みすぎたせいで唇が切れたらしい。 毛を逆立てた猫のように吐息だけで唸りながら、スワローも負けじと彼の首筋や胸板を愛撫する。 チュッチュッと口付けて汗を啜り、敏感な皮膚を吸い上げ、窄めた舌先で乳首を突付く。 成熟した男の骨格や、日焼けした肌色は当然ピジョンとは違うものだ。 スヴェンがしつこく唇を付け狙う。咄嗟に顔を背ける。何故そうしたかはわからない。 スヴェンは懲りずに二回三回と挑戦を重ねるも、スワローの身体の方が勝手に避けていく。 「ハッ……体は売ってもキスはしねえのがビッチのプライドってか」 「酒くせえ、キスは、願い下げだ。ゲップが、伝染ったら、どうすんだ」 荒々しく突き上げられ、舌を噛みそうになりながら答える。 本当の所は自分でもよくわからない、ただしたくないのだ。 体を繋げるのはいい、でもキスはお断りだ。そこにはピジョンの感触がまだ残っている…… コイツとピジョンの残滓を共有したくない。 それはまるで、兄を奪う男への嫉妬のようで困惑する。 ピジョンも似たようなこと言ってやがったっけ。アイツは普段渋るくせに、興奮するとわけがわからなくなってキスでもなんでもしてくる。しかもその時の記憶が都合よく抜けてるもんだからタチわりィ。 ……ああ、またピジョンかよ。 セックスでもドーピングできねーのかよ、このやるせなさ。アホらしいまでの虚しさ。 「ぅあっ、あっ、ああっ、っあ」 スヴェンの剛直が中で脈打ち一回り膨らむ。自制心が振り切れ、勝手に声が弾む。体内に杭打たれる痛みが快感とすり替わり、スヴェンにしがみついて夢中で尻を振りたくる。 大臀筋が収縮し、中の襞がうねってスヴェンをギュウッと締め付ける。 「すっげ……アンタの超イイ。俺ン中でビクビクしてる、たまんねェ」 快楽に溺れきって、淫乱に蕩けた笑みを広げる。 全身汗みずくで紅潮し、潤んだ目には小賢しい挑発の色。 弛んだ口から一筋たれた涎を拭いもせず、スヴェンと呼吸を合わせて勢いつけ尻を上げては落とす。 「お前も……っ、ぶっちゃけちょっとなめてたわ、こんなイイとは。キディにゃ悪いが癖になりそうだ」 「俺のケツ穴は絶品だからな」 激しくかきまぜられ尻もこなれてきた。興が乗ったスワローは、自ら進んで腰を使いグチャグチャ淫らな音を響かせる。 「ンあ、ああっあ」 瞼の裏がスパークする感覚、全身の骨がぐずぐずにふやけていくような快楽の中毒になる。 スヴェンが弱りきってぼやき、スワローの片腕にさわる。 光輪を戴いた鳩の刺青を、肌の荒れた手が無遠慮になでまわすのを見、スワローの目に怒気が滾る。 「さわん、な」 奥歯が獰猛に軋り、熱い吐息がこぼれる。 燕の刺青なら我慢できた、べたべた触られようが引っ掻かれようが何も感じずスルーできた。 なのに。 俺の鳩に他人が触れた瞬間、頭に血が上った。 現在進行形でもっと凄いことをしてるのにもかかわらず、スヴェンが鳩の刺青を穢した事実が許せず脅せば、相手はおどけて肩を竦める。 「ハイハイ。……キレるタイミングがわかんねぇよ、ったく」 腰がグイと抱き寄せられる。ラストスパートだ。 スキンシップを撥ね付けられた意趣返しとばかり手荒い抽挿。 放埓に腰がはね、肉と肉のかたまりが打ち合い、粘膜のぬかるみに巻き込まれる音と共に絶頂へ追い上げられていく。 「あっ、あ、あああああっあ―!!」 体の一番奥で熱い体液が爆ぜ、次いでぐったりと弛緩した。

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