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第九章・2

「あ、要さん。あぁ、あ。あぁああ!」 「宇実……ッ」  二人、ほぼ同時に絶頂に達した。  腰が痙攣し、精を押し出す。  二人の種が混ざり合い、熱を持った。 「はぁ、はぁ、あぁ……」  宇実は胸を大きく上下させて、呼吸をしていた。 「すご、い。まだ、体、ピクピクしてる……」  だが、体内の要はまだ、その勢いを保ったままだ。 「要さん。……満足した? まだなら、もう少し……」 「大丈夫だよ、宇実。すごく、素敵だった」  正直なところ、要はもっと宇実を愛したかった。 (もっと強く、もっと熱く。もっともっと、宇実を抱きたい!)  それでも、要の体の下で喘ぐ宇実の体は、小さすぎた。  華奢で、壊れてしまいそうな、その肢体。  要は、生まれて初めて我慢をした。  挿れた時と同じように、慎重に腰を退いた。 「ふぅ」  宇実から離れた要は、そっと彼の隣に横たわった。

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