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第十四章・4
『軽はずみなことだけは、するなよ』
兄に言われた、言葉。
最初は、宇実が妊娠すれば、天羽家のスキャンダルになるからか、と思った。
だがしかし。
『宇実くんを、支えてあげることだ。それは、私にはできない』
この言葉に、考えさせられた。
(もし、子どもができたら。宇実は、高校を中退せざるを得なくなる)
宇実の未来を、私の不注意と身勝手な振る舞いで壊してはいけない。
そう、思うようになった。
「要さん。今日は安全日だから、いいよ?」
「ありがとう。でも、万が一ということもあるから」
「じゃあ、僕がつけてあげる」
「うん、ありがとう」
こういった触れ合いも、二人の絆を深めるものだった。
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