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羞恥診察③
「…ごめんなさい。」
一瞬佐々木先生の口調がキツくなり、身体がこわばった。
それを察したのか、手の動きを止めてグローブを外し始めた。
佐々木「ごめんね、こういう話は苦手だった?普段友達と話したりしない?」
「……する。」
「そっか笑。男の子だもんね笑。
んー、、、どうしようかなー」
「……この間…ムズムズしてきて触っちゃった。たぶんその時にバイ菌が入って腫れたと思う。
お母さんには言わないで」
自分では分かっていたんだ。腫れた原因も全部。すぐに治ると思っていたのに……みるみる腫れて熱まで出ちゃって。
オナニーしたのがバレたくなくてずっと黙っていたけど、これ以上熱が出るのも痛いのも嫌だから早く治したいっていう気持ちが今は勝ってしまった。
佐々木「なるほどねー。
細菌の検査もする予定ではあるんだけど、それよりも気になるのが、出せてないんだよね、精液」
え??佐々木先生の口から発せられた言葉が衝撃過ぎて、今の僕の体調不良の原因とされる病気をいくつか説明されたが全く頭に入ってこなかった。
佐々木「いずれにしても入院して治療が必要だからこのまま手続きしちゃうね」
「入院!?」
佐々木「こんなフラフラで顔色も悪い子帰せないからね笑」
そして僕の入院生活が始まった。
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