35 / 536
痛み止めと鎮静剤
【佐藤サイド】
佐藤「これが痛み止めの薬、8時間くらい効くから十分朝まで持つと思う。こっちが眠りやすくする薬ね、液体だから苦手な子多いんだけど、頑張って飲み切ってね」
痛み止めは錠剤だし特に抵抗なく飲めるはず
勇人「べゔ…まっず…」
眠りやすくする液体の薬が不味いらしくて飲めない子が多いんだよね
佐藤「もう少し子供向けに味改良すればいいのにね」
勇人「はい…これ激不味です……」
どうにか飲み切る事が出来たらしい
・
・
・
佐藤「バルーン少し抜けてきてるから中に挿れ直すね」
ベッドに寝かせてお腹まで布団をかけてあげると、特に指示したわけでもないが足を立たせて大きく広げ、処置がしやすいように体勢をとっていた。
さすがA班、しっかり躾してるな苦笑。
佐藤「挿れていくから力抜いてねー」
勇人「……はっ……!あゔ…っ…」
佐藤「ここ痛いねー、もう少しだからねー」
バルーンを最奥まで進め、外れてしまっていたコードを入れ直すと可動し始めた。
佐藤「ゆっくり膨らますから、足伸ばしていいからリラックスしててね」
勇人「はい…。」
右手でバルーンの機械を操作し、左手で優しくトントンと太ももを撫でた。
ある程度膨らんできた辺りから勇人の体動が多くなり一旦膨らますのを停止した。
佐藤「そろそろ辛くなってきたね?」
勇人「…ん…っ……」
佐藤「体勢変えようか」
勇人を横向きに寝かせ腰をさすった。
もう少し頑張れるかな…
再び空気の注入を始めていった
勇人「あゔ……っ…」
片手でシーツをギュッと握りしめ、手足の指はピンと伸ばしたり縮めたり痛みを逃そうとしているようだった。
さっきまでの太さになるにはあと2段階あるんだけど、すでにここで苦しそうだけどな
よくこの後吐くまで1人で耐えてたな
佐藤「キツイね…ごめんごめん」
1段階太さを下げ、腰を強めにさすってやると呼吸が落ち着いてきた
あとは寝てからにしよう
・
・
・
勇人「先生……」
佐藤「ん?」
勇人「眠くなってきました」
佐藤「いいよ寝な」
背中をトントンと撫でると静かに寝息を立て始めた。
ともだちにシェアしよう!