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元の決意
【佐々木サイド】
一通り入院してる子達の診察を終えて、最後は元だけになった。
話をしてから2日間音沙汰がなく、治療も全て拒否したまま平行線状態
そろそろ決着をつけなくてはいけない
なぜなら、ここずっと低体温が続いていて寝ている時間が長くなってきているからだ。
ホルモン値が枯渇した状態が続くと今まで治療してきたことが水の泡になってしまう。
今日、本人の同意が得られなくても、親からはサインはもらってあるから強制的に治療は始めるつもりではいる
でもなるべく本人の同意の元、治療はしたい。
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勇人が集中治療室にいるため1002号室は元と悠太の2人だけの部屋に戻っていた。シーンと静まり返る部屋で悠太が1人でゲームをしていた。
カーテンは開いていたものの、布団にすっぽり入り寝ている元に声をかけた。
佐々木「元、おはよう」
もちろん返事はなく、さらに布団をかぶってしまった。
佐々木「今日は朝ごはん食べられた?」
元「……これ取ってよ」
布団から点滴の針が入った腕を出してきた。
食べる気力もなく栄養状態が不安定で、昨日から栄養剤の点滴をしている
佐々木「ご飯食べられるようになったら取ってあげるから」
元「……看護師さんがトイレ1人で行かせてくれないんだけど」
佐々木「元が、フラフラ歩いてて危ないからついて来てくれるんでしょ?」
元「ちゃんと歩いてるもん」
佐々木「昨日転びそうだったんでしょ?」
元「……忘れた。」
あっそう……苦笑。
でも今日は割と話してくれるなぁ
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佐々木「そういえばさ、元が楽しみにしてたゲーム発売日決まったんでしょ?」
元「うん」
佐々木「ゲームばっかりしてて夜更かししないでね。ただでさえ寝るの遅いんだから」
元「分かってる」
佐々木「それならいいけど」
元「……ねぇ、勇人元気?」
佐々木「うん、治療頑張ってるよ」
元「あの監禁部屋で?」
佐々木「監禁部屋じゃないから」
元「ふーん。。。」
佐々木「元はどうする?気持ちそろそろ教えてよ」
元「……気持ちは変わらないよ。やりたくないもん。
………でも……今のままも嫌。
……こんな身体じゃゲーム出来ない。」
佐々木「そうだね、楽しい事も体調悪いと出来ないよね」
元「………注射慣れるまで佐々木先生やってね」
佐々木「もちろん」
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