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カプセル治療①
【元サイド】
佐々木「元、起こしちゃってごめんね。また熱下がり始めちゃったから処置させて」
元「…………」
……処置……?
佐々木「水分取る?」
元「…………なにぃ…」
ゆっくりと目を開けると佐々木と加藤先生、そして看護師さんが数名部屋を行き来していた
佐々木「汗かいたでしょ?お茶飲もう」
佐々木先生に促されるままお茶を飲み、やっとぼんやりとしていた頭がハッキリしてきた
元「………今何時…」
加藤「12時」
3時間くらいしか眠れてないの……もっと寝たかったのに。
佐々木「元、採血するから横になって」
元「採血するの?」
加藤「そう。おいで」
加藤先生が枕を整え横になるように手招きしてきた。
元「………採血したくない」
加藤「ダメダメ」
元「ダメじゃない!」
佐々木「採血しないと何も始まらないから」
元「採血したら何するの!」
佐々木「採血終わったら説明するから」
元「聞いてから採血するか決める!!」
加藤「あのね、採血もそのあとの処置ももうするって決まってるの」
元「勝手に決めないで!!」
佐々木「元、興奮しない」
元「興奮してない!!!」
俺の声を聞き、青木先生が様子を見に部屋に入ってきた。
元「なんで青木先生も来るの!!泣」
青木「元の声が聞こえたから」
元「やだ!!泣」
青木先生に抱き抱えるように無理やり寝かされ、加藤先生には肩を上から抑えつけられ、青木先生には馬乗りになり足と手を固定された
元「やだ!!離して!!何も悪い事してないのに!!泣」
佐々木「チクッとするよー」
元「待って!!そっちの手痛いからやだ!!泣」
佐々木「じゃあ逆にする?」
元「そっちも痛いの!!!泣」
佐々木「両方痛いなら仕方ないからこっちでやるよ」
手首を反らされてブスッと針を刺された
元「はぁっ!……痛い泣」
佐々木「はい、おしまい」
採血したところをギュッと圧迫された。
元「はぁはぁはぁ…痛い泣」
佐々木「痛かったね、ごめんね」
暴れてしまったからなのか、両手足をヒモで固定されてしまい、さらに涙が止まらなくなってしまった。
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