129 / 536

カプセル治療①

【元サイド】 佐々木「元、起こしちゃってごめんね。また熱下がり始めちゃったから処置させて」 元「…………」 ……処置……? 佐々木「水分取る?」 元「…………なにぃ…」 ゆっくりと目を開けると佐々木と加藤先生、そして看護師さんが数名部屋を行き来していた 佐々木「汗かいたでしょ?お茶飲もう」 佐々木先生に促されるままお茶を飲み、やっとぼんやりとしていた頭がハッキリしてきた 元「………今何時…」 加藤「12時」 3時間くらいしか眠れてないの……もっと寝たかったのに。 佐々木「元、採血するから横になって」 元「採血するの?」 加藤「そう。おいで」 加藤先生が枕を整え横になるように手招きしてきた。 元「………採血したくない」 加藤「ダメダメ」 元「ダメじゃない!」 佐々木「採血しないと何も始まらないから」 元「採血したら何するの!」 佐々木「採血終わったら説明するから」 元「聞いてから採血するか決める!!」 加藤「あのね、採血もそのあとの処置ももうするって決まってるの」 元「勝手に決めないで!!」 佐々木「元、興奮しない」 元「興奮してない!!!」 俺の声を聞き、青木先生が様子を見に部屋に入ってきた。 元「なんで青木先生も来るの!!泣」 青木「元の声が聞こえたから」 元「やだ!!泣」 青木先生に抱き抱えるように無理やり寝かされ、加藤先生には肩を上から抑えつけられ、青木先生には馬乗りになり足と手を固定された 元「やだ!!離して!!何も悪い事してないのに!!泣」 佐々木「チクッとするよー」 元「待って!!そっちの手痛いからやだ!!泣」 佐々木「じゃあ逆にする?」 元「そっちも痛いの!!!泣」 佐々木「両方痛いなら仕方ないからこっちでやるよ」 手首を反らされてブスッと針を刺された 元「はぁっ!……痛い泣」 佐々木「はい、おしまい」 採血したところをギュッと圧迫された。 元「はぁはぁはぁ…痛い泣」 佐々木「痛かったね、ごめんね」 暴れてしまったからなのか、両手足をヒモで固定されてしまい、さらに涙が止まらなくなってしまった。

ともだちにシェアしよう!