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一泊

【元サイド】 昨日は俺のメンタルが不安定過ぎて、加藤先生に集中治療室に一泊だけという条件付きで入れられた。 まぁ、正直俺も泣き過ぎててあんな状態でみんなのところへ戻れなかったから素直に集中治療室で一晩過ごした。 ガシャン! 扉が開き加藤先生が入って来た 加藤「おはよう、落ち着いた?」 元「うん」 加藤「このままこの部屋にいてもいいんだよ?」 元「やだ」 加藤先生はワンチャン俺がこのまま集中治療室に入っててくれる事を期待してただろうけど、こんなとこいたくないから看護師さんにもう荷物運んでもらったもんね 律君もいるみたいだし早く出なきゃ! ・ ・ ・ 呆れる加藤先生を引き連れて、一旦病棟を一周お散歩してから部屋へ戻った。 元「律君だ!!」 律「元久しぶり!」 律君はまだ悠太も勇人もこの部屋にいなかった時に同じ部屋でよく一緒に遊んでくれたお兄ちゃん。 悪い事は全部律君が教えてくれたし、治療がキツくなっていった時に話聞いてくれたのも律君。 退院してからもよくLINEくれて病院の外の世界を色々教えてくれた。 またこうして再会出来たのは嬉しいけど、久しぶりに会った律君はまた少し大人っぽくなっていて…少し日焼けしていて…ずっと病院にいる俺とはなんか雰囲気が違う感じがした。 律「元売店行こうぜ」 加藤「は?」 でも相変わらずぶっ飛んでて最高に面白い 加藤「律、元ちゃんベッド安静だから」 律「俺もだよ笑」 加藤「…そうだった。そもそも売店病棟の外だから出ちゃダメだからね」 律「あーつまんねぇ。」 加藤先生と律君相変わらず相性悪くてウケる。 俺は自分のベッドでちょっと休もうっと 律「そんなことより加藤先生、勇人フラフラしてたけどいいの?」 加藤「え?」 律「トイレからフラフラしながら戻って来たよねー悠太」 悠太「うん」 加藤「それは全然良くないな」

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