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より厳しく……②

【勇人サイド】 身体が重い…… 朝ごはんもヨーグルトにコーンフレークを入れて食べてみたけどあんまり好みの味じゃなかった…… 今日はまだうんちも出てない…… もう一度寝ようかと思ったけど……朝ごはん食べたら青木先生のレッスンに行かなくちゃいけない…… やりたくない…… ・ ・ ・ 【青木サイド】 勇人が予定の時間になっても来ない…… 青木「…………」 ふぅーッと一息吐いてイスから立ち上がり職員証をピッとかざしレッスン室を出た 青木「いた……」 レッスン室を出て、数メートル進んだ辺りで、こちらに向かってゆっくりと歩く勇人と目が合った。 気まづそうに視線を外し立ち止まっていた (遅刻の自覚はあるみたいだな……) あえて歩むスピードは変えず勇人へ近づいて行き声をかけた 青木「おはよう」 勇人「……おはようございます……」 青木「予定の時間過ぎてるぞ」 勇人「…はい……」 遠目でも感じていたけど、今日は浮かない表情をしている……やっぱり明日の治療の不安を感じているのか? ……ただ… 森田先生の方針は厳しくとも治療は甘やかさないって言っていたからな…… 俺はその方針に従うだけ 青木「とりあえずレッスン室行こう」 ・ ・ ・ 青木「レッスン内容は分かってる?」 勇人「はい……」 青木「とりあえず自分でいつもやってるみたいに扱いてみて」 勇人「……出来ない…」 そうくると思った、、、 青木「出来ないじゃない。甘えない」 勇人「……………グスン…っ……泣」 ちんちんを握りしめ、大粒の涙を流し泣く勇人の後ろに周り腕を伸ばし、手を取った 青木「泣いても終わらないし、上達もしない」 勇人「グスン…ズビッ…グスン」 自分で扱く意欲がないのは分かっている……それでも少しでも身体に覚え込ませたい…… 勇人「痛いっ泣」 青木「この角度で動かすと痛むなら、何度でもここを擦って皮を柔らかくしないとダメ」 勇人「グスン…痛い…痛い泣」 青木「呼吸乱さない」 勇人「グスン…はぃ…泣」 可哀想なことをしているのは分かっている……だけど、これは勇人が退院するための大事なステップなのだ…… ・ ・ ・ レッスン室入り口近くの一角に面談スペースがあり、俺は基本ここで仕事をしている まぁ、子供達は説教部屋って呼んでるみたいだけど……俺そんなここで説教してるかな? 勇人「グスン.……泣」 青木「まだ勇人に聞かなきゃいけない事がある。 今日の遅刻の理由はなんだ?」 勇人「…グスン…向こうのトイレが混んでた……」 青木「なんでわざわざ部屋から遠いトイレに行く必要があるんだ?」 勇人「………」 遠いし、個数の少ないトイレだからわざわざ行く必要ないはずなんだけど 勇人「………なんとなく……」 青木「……いつもと違う事をしたくなるのは心のバランスが崩れてる証拠だぞ」 勇人「……グスン……」 青木「毎日厳しい治療が続いていてしんどくなる気持ちは分かる。」 勇人「…………」 青木「勇人の気持ち先生には話したのか?」 勇人「……佐々木先生と話した」 青木「森田先生は?」 勇人「……全部ダメって言われて話しにならなかった」 青木「それは森田先生に治療から逃げてるって思われたからじゃないのか?」 勇人「…………」 青木「今までやってきた治療をもう一度自分で振り返ってみたらどうだ?? 頑張れそうなこと、気持ち良かったもの。必ずあったはずだぞ?」 勇人「……………」 青木「想いを森田先生にぶつけてみろ」

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