【勇人サイド】 昨日青木先生から言われた事がぐるぐる頭の中を駆け巡って夜眠れなかった…… 頭がボゥーっとしてるし痛い…… こんなコンディションで電気か…… 午前治療だからそろそろ準備しなきゃいけないのに……布団から出られない 律「カイト行こう」 カイト「おう」 また2人お散歩行くんだな……いいなぁ…… ！！！！ 森田「その薬起きてすぐ飲むやつだろ？なんで残ってるんだ！」 子供「ごめんなさい……」 森田先生ご機嫌ナナメじゃん……こっちにとばっちり来そう… 勇人「はぁ……」 ・ ・ ・ ダメなのは分かってるんだけど…… 病棟抜け出して来ちゃった…… ソワソワする…… どこに行ったらいいか分からない…… お医者さんや看護師さんがたくさんいる…いつ病棟に連絡入れられてもおかしくないよな……怖い…どうしよう…… 勇人「あっ……」 ……中庭？ わぁー……外の空気吸いたい… 勇人「ゴクリ……」 とりあえずベンチあるし……ここにいようかな グイッ 勇人「！！！！」 後ろから腕を引っ張られ嫌な予感がして背筋が凍りついた…… 律「おいお前！ここは危ないって！」 勇人「…律君……」 ・ ・ ・ 中庭に出ようとした僕を引き止め、僕を隠すように律君とカイト君が秘密の場所に連れ込んでくれた 律「焦ったぁ……」 勇人「…………」 カイト「勇人が病棟抜け出すなんて珍しいね？」 勇人「ぅん……」 律「中庭なんて見つけてくれって言ってるようなもんだぜ？笑。あそこ加藤先生よくタバコ吸ってるし、青木先生もたまにいるからね」 勇人「そうなんだ、、、」 見つかりたくないような……見つかって話を聞いてほしいような…… 抜け出したいくらい辛いって思われて治療なくならないかな……なんて考えちゃってるから…森田先生に逃げてるって思われてるのかな…… カイト「勇人治療じゃないの？」 律「え？マジ？」 勇人「……治療…」 律＋カイト「………あちゃー……」 律「勇人、病棟戻ろう？な？」 律君に肩を抱かれポンポンと宥めるように顔を覗きこまれた 律「（治療時間の抜け出しと、何もない時の抜け出しは重さが全然違うんだよ……そっと病棟に戻さなきゃ）」 カイト「何時から治療？」 勇人「9:30」 現在9:40 律＋カイト「（………詰んだわこれ……）」