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告白 2

あれから何だか背中に視線を感じる日々・・・ 振り向けばれいの笑顔・・・ 『止めてくれ!』 俺をそのあどけない笑顔で責めるのは・・・! どう返事すれば良いんだ? 俺は恋愛なんて苦手と言うか・・・ 何て言うか・・・ あんまり経験ないんだよな・・・ 情けないけど・・・ それに今はそれどころじゃ無い! 舞台の稽古が始まって この役をどう演じて良いかそれで頭が一杯で・・・ れい、悪い! 今は無視させてくれ・・・ この公演が終わったらちゃんと返事をするから・・・ 俺は中途半端な返事はしたくないから・・・ ごめんな・・・ 今回は翔さんの相手役に決まった南さんの婚約者の役。 以前に一度組ませてもらった時は南さんを憎む役だった。 今回は愛する役・・・ 憧れは先輩に対しての気持ちを考えれば 何となくはつかめそうだけど・・・ 愛するって・・・? 愛するか・・・ 愛する・・・ 愛・・・ 好き・・・ 好き・・・? 『僕は累さんが好きなんです』 れい・・・ どんな気持ちで俺を好きなんだ? ・・・って何考えてるんだ?! 今はこの役の事だろ!! これじゃ駄目だな・・・ 南さんには流石に聞けないし・・・ 南さんと同期の娘役の梨花さんに訊いてみるか・・・? 今回の梨花さんは潤さんの恋人役だしな・・・ 俺は少し悩んだが 背に腹は変えられずスマホを手に取った。 「もしもし・・・」 「あ、梨花さんですか?」 「累?何かあった?」 「あのちょっと・・・今から良いですか?」 「う・・ん・・・良いけど・・・」 「今、何処です?」 「外」 「外ってこんな夜遅くに?」 「うん、そう・・・  行くとこなくてプチホームレスやってるとこ・・・」 「え?」 確か梨花さんは潤さんと・・・ 「うそうそ・・・」 「そうですよね・・・ビックリしました・・・」 「で、話?今から累のとこ行けば良いの?」 「良いですか?」 「良いよ」 「じゃ、待ってます」 プチホームレスなんて聞いて驚いたけど・・・ 今から来てもらえそうで・・・・助かった。 部屋、少し片付けておかないとまずいか? 俺は部屋に散らばっている本やゲームやごみを片付け始めた。 何とか部屋らしく?見えてきた頃に梨花さんが・・・ 「お邪魔します・・・」 あれ? 梨花さんの目・・・赤い? 気になったけど俺はその事には触れずに稽古の事を話し始めた。 「南さんに対して俺どうして良いか分からなくて・・・」 「・・・・・・・」 梨花さん・・・ 上の空・・・・?! ここで聞き逃したら 明日からの稽古が進まないと迷惑かけるしな・・・ でも、梨花さんの様子がおかしいし・・・ どうしたら・・・いいんだ? 困った・・・ 「あの・・・聞いてます?」 「あ、ごめん・・・聞いてるよ・・・」 「だから、俺わからないんですよね・・・  どうして良いか・・・」 「じゃ、やってみる?」 「え?何を・・・?」 「だからこういう事・・・」 梨花さ・・ん・・・・?! キス?! 「累・・・僕のこと抱いてみる?  そしたらわかるかも・・・」 「ちょ、ちょっと待って・・・」 「累は僕が嫌い?」 「あの、その、・・・え~っと・・・」 「嫌いじゃないなら抱いてよ・・・  男同士なんだからへるもんじゃないしさ・・・」 「梨花さん・・・?」 「抱いて欲しいんだ・・・」 その後・・・ 梨花さんは俺の躯を床に倒して・・・ 「累は何もしなくて良いよ・・・  僕が教えるから・・・」 突然の事で全身の力が抜けてしまって 俺は梨花さんの言いなりになるしかなかった。 梨花さんが俺自身に触れてくる・・・ そしてソレを口に含んだ・・・ 「梨花さん!?」 「良いから・・・ジッとしてて・・・」 「そんなこと・・・っ!」 「良いから・・・」 梨花さんから与えられた刺激で硬くなった 俺のモノを梨花さんのソコへと宛がい ゆっくりと梨花さんの中へ導かれて行くソレ・・・ 全てのみ込んだ梨花さんはユルユルと腰を上下させ 俺も梨花さんの動きに合わせて だんだんと熱くなるモノを感じた。 ・・・もう止められない・・・ ・・・男同士なのに・・・ 『僕は累さんが好きなんです』 れいの笑顔が一瞬、俺の頭を過ぎった。 その瞬間・・・ 俺は梨花さんの中で・・・ 梨花さんも俺と同時に果てた・・・ 俺の躯の上にしな垂れて倒れ掛かってくる 梨花さんを受け止める・・・ 俺の躯の上で荒い息をしながら泣く梨花さんを 俺は無理矢理放す事も出来ず そのままベットまで連れて行って横にさせ 梨花さんが眠りに付くまで傍にいた。 ・・・れいのことを考えながら・・・

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