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Virgin Mary 2

そっと馨さんをベッドへ横たえる。 「カラダ、キツかったら言って下さいね。  まだ撮影続くでしょ?」 「うん・・・でも、多分大丈夫だから・・・」 あなたの薔薇色に上気させた首筋に顔を埋める。 頚動脈に沿って舌を這わせて行く。 時折、歯を立てたり強く吸えば 「あぁ・・あ・・・・」 声が上がり始めた。 素直にそれが・・・嬉しかった。 俺のやってることに反応を返してくれる・・・愛しい人。 シャツの上から固く尖った胸の突起を弄る。 その間接的な刺激にもどかしいのか 無意識にカラダをくねらせて強請る姿に下半身が反応した。 カラダの奥に熱が溜まる。 この熱の行き場所は・・・一つ。 「けい・・・とっ・・・んっ、いやぁっ・・・」 「何がいやなんです・・・?」 「ちゃ、んと・・・さ・・・わって・・・・」 「馨さん・・・  服、脱がせてもいいんですか?」 「い、ちいち、訊かない・・・で・・・っ」 シーツを掴んでいた腕が伸びて俺の頭をはたこうとする馨さん。 瞬間・・・目が合った。 すると腕が勢いを無くし、指がそっと俺の髪に触れる。 馨さんが俺を見つめ、優しく髪を撫でてくれた。 ・・・髪を撫でられるのがこんなに心地よいなんて・・・ 愛しさがマックスになった俺は シャツのボタンを外し露になった胸に頬を寄せる。 馨さんの胸から少し早めの鼓動が聞こえた。 突起を口に含み丁寧に愛撫する。 陶器のような滑らかな肌・・・ そんなところはマリア像と同じだ。 でも、違うのはその肌の温度。 今触れている肌は・・・熱い。 膝頭に手を置き大きく左右に開き そこに自分の身体を割り込ませた。 ここからだと馨さんの顔も、カラダも・・・ 蜜を零す愛しいモノも全て見渡せる。 そっと足をとり甲に口付けた 俺はあなたの下僕・・・ やっぱりあなたは俺の大切なVirgin Mary・・・ 「いいんですか?俺で・・・  後悔しません?」 「いまさら・・・圭人こそいい、の・・・?」 「俺が何を後悔するんです?  あなたの全てが欲しいのに・・・」 「俺の全部・・・圭人に・・・」 そう言った方と思うと目を閉じて・・・ 俺のカラダを両脚で強く挟み込む薫さん。 そっと双丘の窪みに指を這わせ息衝く場所に指を挿れる。 「ん・・・っ・・・」 「痛い?」 「ん・・・だい、じょうぶ・・・  ちょっと、ビックリ、した・・・だけだから・・・  いいよ、きて、も・・・」 恥ずかしそうに目を瞑りシーツを握り締めている姿が愛しくて・・・ さらに熱が溜まり厭らしく猛る俺を入口に宛がい腰を進めた。 「うっ・・・んんっ・・・はぁ・・・」 狭い・・・ とても経験があるとは思えない。 もっと慣らしておくべきだった。 眉間に深く皺を刻み痛みに耐える馨さんの姿に心が痛んだ。 「馨さん・・・キツイ、でしょ?  ・・・もう、今夜はここで止めませんか?」 「やだ・・・圭人は?  圭人は止めて、も、いい・・・の・・・?」 涙を流しながら止めないで欲しいと訴える 馨さんを綺麗だと思った。 これ以上できない・・・無理だよ、馨さん。 ・・・あなたが欲しい・・・ でも、それはカラダを繋げばいいってもんじゃないでしょ? ココロも・・・ カラダも・・・ そっと馨さんの中から自身を引き抜く。 「な、んで・・・」 「これ以上無理させたらあなたの大事な仕事に影響してしまう。  あなたを守るのも俺の役目だから・・・」 「じゃ・・・俺の、俺の気持ちは?  圭人の・・・圭人のバカ!」 そう言って泣きじゃくる馨さんを腕の中に抱きしめ 「泣かないで・・・」 何度もそう言って、今度は俺が馨さんの髪を撫でる。 「カラダを繋ぐより、今夜は心を繋ぎませんか?」 「心・・・?」 「そう、心・・・話しませんか?  初めて会った時のこと・・・  好きになりはじめた頃のこと・・・・」 「圭人・・・」 「俺・・・  馨さんがいつから俺のこと好きになってくれたのか知らない・・・  だから、もしかして俺の独り善がりなんじゃないかって  不安になる時があって・・・」 「そんなこと・・・」 「・・・ね?  だから今夜は心を繋ごう。  今日までのお互いの気持ち・・・話そう?」 「そうだね・・・圭人、ありがとう・・・」 「俺のこと、もっと頼って下さい。  馨さんのこと、ちゃんと受け止めますから」 「うん、うん・・・」 頬を寄せられた胸に温かい雫が触れた。 ・・・傷付け合う事は時に本当の気持ちをぶつけさせてくれる・・・ 二人でじゃれ合いながら 今まですれ違っていた気持ちを言葉にしていったら 情欲の炎は消え カラダには温かい熱だけが残った。 その熱はお互いの心へ注ぐ・・・ そっと・・・ そっと・・・ 一緒に真夜中を抜けよう あなたはこう呼ばれるのを嫌うけど Virgin Maryに祈りを捧げるのは俺だ 迷いを振り払い 跪く愛しいあなたの手を取りここから連れ去ろう 暗闇から明るい未来へ 俺の・・・ 俺だけの・・・Virgin Mary それはあなただよ・・・馨さん。

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