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第47話
ほと走りが腹にこぼれて、胸にまで垂れる。
「ああ、……だめ、今、……っァアっ。イってるから……ひっああ」
イッて震える身体を押さえつけるようにして腰を奥まで穿って刺激を続けられて、イったばかりで弛緩した身体に強すぎる快感を与えられて悲鳴をあげる。
「かず、かっずと、だめ、イクゥ……あああっ」
イッたばかりでまだ出せないから、身体が激しく震えた。
中に熱いものを吐き出されて、強い快感が長引いて震え続けて身体を逸らせたままハクハクと唇を震わせた。身体の上に重みが加わる。全部の体重をかけられると潰れてしまいそうな僕を気遣って、両腕をベッドについて身体を支えている。
ゆっくりとした互いを求める行為に幸福な充足感に包まれる。
互いに荒い息を整える。
だけど、微かに甘い香りを感じた。
「ああ、切れそうだね」
和人がスンと鼻を鳴らした。
「僕の、抑制剤は、ないですよ」
鞄の中に入っていた物しか今は持ち合わせていない。発情期が来て、互いに抑制剤が切れたら……。
「んっ……かず、と、ぬい、て」
まだ中に入ったものを、和人がゆるゆると動かした。
内壁がうねって絡みつくように動く。緩い動きに刺激を求めて中の物を締め付ける、腰が勝手に動きそうになって、身を捩るが和人が見逃さない。
「ああ、ほら。ひなたも欲しがってる」
和人が腰を動かす。動きにで内壁が擦られて締め付けると、和人の物が再び熱を持って大きく成長する。
「今、イッたから……」
「そうだよね。敏感になってるから余計に気持ちいよね」
意地悪く笑って、「グチュグチュ言ってるよ。俺が出したものだけじゃないよね」なんて言いながら腰を強く動かし出す。
「ああっ、あっ……かず」
舌足らずに呼んでも助けを求めるものか、快楽を呼ぶものか、分からなくなる。
甘い嬌声が口から溢れて、触れてもいない前からも白濁としたものが溢れる。
さっきだしたばかりの白い汁が腹を伝ってシーツにこぼれ落ちる。
襟足を熱く感じると同時に、甘い香りが広がる。自分の香は分からないはずなのに、爆発するかのように溢れた香は僕にも分かった。
「あっ、あ……かず、とぉ」
「ん?」
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