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窓の外

恋人を立てなくなるほど犯してから、出かけるようになった。 不安でたまらなかったからだ。 とうとう、不安の理由を見つける日が来た。 その日は、抱くときにはあまり使わない恋人のペニスをいじめ抜いた。 ペニスの先端の穴に医療器具の細い管を差し入れて、直接内部を刺激した。 恋人は怯えて、悲鳴をあげていたが、最終的にはそれが快楽だと理解した。 もちろん、理解するまで、その管で恋人のペニスの中を虐めぬいたのだ。 ゆるして許してマスター おねがい ゆるしてぇ そう泣かれてもいじめ抜き、管をぬいた時には精液を飛び散らせて恋人は悲鳴をあげてイっていた。 何も出なくなるまてでそこだけを虐めた、出なくなっても潮を吹くまでそこを虐め続けた。 ごめんなさい ごめんなさい 出ない出ない 無理ぃ 恋人は泣いた。 恋人は謝り続けて、でも許さないで責め抜いた。 そうだお前が悪い、と思った。 何故毎晩泣くのだ。 こんなに愛しているのに。 問い詰めても首を振る。 幸せだと。 何もないと。 それは間違いない。 そう作っているのだから。 でも苛立ちがおさまらなかったから、後ろには入れてやらなかった。 どんなに懇願されてもだ。 文字通り精がつき果て動けなくなった恋人を、無理矢理口を開けさせ、今度は喉を何度も犯してから、不安な気持ちででかけたのだった。 泣きつかれて寝ている恋人の身体は、自分が帰った時にはもっともっと「欲しく」なってるはずだと分かってた。 後しろが疼いてたまらなくなってるはずだと。 そういう風に作ったからだ。 帰ったなら、また虐めることにしよう。 入れてなどやらない。 中に入りたいのは自分もそうだったが、それ以上に罰したかった。 でも、罰する理由をまだみつけられないでいた。 恋人は嘘がつけない。 そういう風につくっている。 不安な気持ちから研究所から恋人をカメラで確認した。 恋人はあんなに酷く扱ったのにヨロヨロとベッドから這い出ようとしていた。 何かがおかしい。 本能的に思った。 恋人がきちんと服を身につけだしたからだ。 さっきまで泣きながら自分で後ろを弄り、でもイケなくて号泣していたのに。 欲情しきって、指まで震えているのに、その震える指でシャツのボタンを必死で止める。 トイレなり水を飲むなり飲むためだけなら、そこまできちんと服を身につける必要はないのに。 恋人は髪まで整えた。 そして、いつも自分の帰りを待つ、外の道路が見える窓へと向かった。 街中の屋敷に住んでいるのは自分の趣味だった。 都会が好きだ。 郊外なんてバカバカしい。 なので流石に屋敷の大きさは限られる。 セキュリティは万全だが、庭がないので、窓から街が見れる。 それはそれで気に入っていた。 でも都会に住んでいることを初めて後悔した。 田舎の奥深くにでも引っ込んでおくべきだったと思った。 恋人は窓の傍の椅子に座る。 一心に見つめる。 ずっと見つめる。 それはずっと自分を待ってるのだとおもっていた。 いや、そうだったし、そうなのだろう。 恋人は自分を慕う、そういう風に作っている。 あれほど酷く扱った後も、「愛してる、マスター」と涙を浮かべて言う言葉は嘘じゃない。 そう作っている。 でも。 その時わかった。 だからカメラを切り替えた。 屋敷の外、その歩道を写すカメラに。 カメラは一人の青年を写す。 ありふれた平凡な。 でも青年は見上げていた。 窓を見ていた。 それが恋人がいる窓なのだとすぐにわかった。 二人がただ見つめあっているのも。 見つめ合うだけ。 身振りも手振りもなく。 ただ2人は見つめ合う。 それは5分に満たない時間だった。 青年は手さえ振ることなく立ち去った。 だから気づかなかった。 わずか数分。 恐らく、毎日毎日これがあったと知った。 カメラを切り替えると恋人が胸を押さえて泣いていた。 欲情しきって辛い身体より、胸の方が痛いのだ。 そして戸惑っている。 恋人は分からないのだ。 自分の感情か何のなのか。 分からないから、知らないから、聞かれても答えられない。 恋人は恋をしていた。 そういう風につくってはいないのに。 でもだから、自覚すらしていないだろう。 許せなかった。

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