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陥落

「疲れてたし、追い詰められていたんだから、こうなってしまったんだよね、わかるよわかる」 優しい声で彼を慰める。 「勃起くらいするよ。こんな女の子もいないところに閉じ込められているんだから。君みたいに頑張りすぎてたらおかしくもなる」 号泣している彼を膝にのせて、子供をあやすように揺すりあげる。 その間もそっと背中を撫でて、感じさせることをわすれない。 「私もここの生徒だったから分かってるよ。友達同士でね、扱きあいとかしたりしてね。ちゃんと、処理してないとこんなことになるんだよね」 私は笑い話でもするかのように言った。 当たり前かのように。 「扱きあい?」 彼が驚いたように言う。 「この学校じゃ、仕方ないよね。オススメは出来ないけどね。内緒だよ。みんなこっそやり合ってるんじゃないかな」 全くの嘘ではない。 女性から隔離されたしかも、こんな抑圧された学校では一時的な同性愛が流行る。 卒業したら忘れてしまうお遊びはもう伝統のようなモノだ。 友達もいない彼でも、思い当たる光景はあったらしく納得する。 みんなというのはウソだが、同性の前で勃起してもそれほどおかしくはないというのに安心する。 「ちゃんと処理してないとダメだぞ」 冗談めかして言う。 「ちゃんと処理・・・」 困ったように彼は言う。 してないだろう。 そんな余裕もなかっただろう。 両親から追い詰められ、友だちも作れず、知識として知ってるくらいだろう。 全くしてないことはないだろうが、勉強のジャマになると思って避けているはずだ。 精神状態はクスリのせいでも、緊張の解放からもトラウマ級のショックからもかなりおかしくなってる。 だから。 今ならいける、 「恥ずかしかったんだよな、なら私も恥ずかしことをすれば安心出来るか?」 オレは笑顔で言った。 「君がここで勃起していたことは言わない。だから君も私について言わないことをつくればお互い様だろ?」 私の言葉に彼は安心した顔をした。 こういう子は条件がある方が安心できるのだ。 何何したら何何してあげる、そういう育てられ方をしているから。 「生徒にこういうことを教えてはダメなんだけどね」 声を潜めて言う。 秘密を作ることが大事だ。 2人だけの秘密を。 「処理の仕方を教えてあげよう。じゃないとまたどこかで勃起することになるからね」 囁いて、そこをヤワヤワと服の上から撫でた。 あひぃ 彼は顎をはね上げて声を上げた。 感度がクスリで上がりまくっているのだ。 「それに、人にされると気持ちいいよ」 優しくそこを揉みこみながら囁いた。 それは本当で、それを彼はもう知っていて。 拒否するはずがなかった。

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