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新しい生活のはじまり
「そろそろ円花ちゃんの離乳食がはじまりますね。私で良かったら教えますよ」
「橘さんもお仕事が忙しいのに。申し訳ないです」
「遠慮しなくていいですよ。四季さんがうちにいる間は私と未知さんと子どもたちで面倒をみると約束したはずですよ」
「心春も円花も人見知りせず、めんごい。心春が赤ちゃん返りして四季から離れなくて大変なんだってヤスが言っていたのがいまだに信じられないくらいだ」
「一太くんと遥香ちゃんのお陰です」
「ハルちゃんは妹がもう一人出来たとそりゃあもう大喜びだったんですよ」
迎えの車が到着するまでイートインスペースで待つことにした。
「どうだ慣れたか?」
「柚原さん、引っ越してからまだ一日しか過ぎてないんですよ。そう簡単には慣れませんよ」
橘さんが自動販売機でお茶のペットボトルを買ってくれた。柚原さんには微糖の缶コーヒーを。
「ヤスは二足のわらじを履いているからなかなか組事務所に顔を出せない。だからヤスの他にもう一人弾よけを四季に付けるとオヤジが言ってる」
「人見知りの四季さんがすぐに意気投合出来るひとを探していますのでしばしお待ちくださいね」
「はい。よろしくお願いします」
お茶のペットボトルを両手で握りしめ軽く頭を下げた。
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