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青空さんとの出会い

「ヤツの言っていることは本当だが、鵜呑みにしないほうがいい。きみと朝宮和彦はなんの繋がりもない。赤の他人だ。今までそうだったように、これからもそれは変わらない。きみは和真とお腹の子と子どもたちの心配だけをしていればいいんだ。一服したら仕事に戻ろうか」 不安な気持ちを一掃するように優しく微笑んでくれた。 領収書の発行や、会計ソフトへの伝票入力や、集計作業を黙々とこなす亜優さんの隣に移動し、邪魔にならないようにそっと見守った。仕事は見て覚えろって蜂谷さんにアドバイスをもらった。 「シキ?」 「あのね、この人の名前、さっきもあったからなんだかおかしいなってそう思ったの。同姓同名のひとがいてもおかしくないよね?」 「四季、どの名前だ?」 「山田太朗さんです」 「借用書をすぐ確認してみるよ」 蜂谷さんは地獄耳だ。隣の応接室や社長室にいても僕たちの声が聞こえるみたいで、気付いたら後ろに立っているんだもの。何度びっくりしたことか。

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