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二つの顔を持つ殺し屋
「これさ翻訳アプリかも知れないけど、しょっちゅう出てくる広告を消すためには無料なのかな?会員登録にならないといけないんだけど、なんか怪しい」
「怪しい?」
「悩みはありますか?話したいことはありますか?その悩み、気軽にオペレーター相談してくださいって、電話を掛けたらどうなるんだろう?それにね蜂谷さん、弓削さん、青空、広告がヤバイのばっかで翻訳アプリにぜんぜん関係ないと思うんだけど」
青空さんが紗智さんと亜優さんの手元を覗き込んだ。
「占いに金貸しにマッチグアプリに………見るからにヤバイのばっかだな。×を消そうとして間違って押したら、それはそれで面倒なことになりそうだな」
「そもそも×マークが小さ過ぎ」
うん、うん、亜優さんが何度も頷いていた。
瀧田さんが電話を掛けていた相手は二人。海堂と、もう一人。警察に追われ、姿を消した椎根という闇金の男のものだった。
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