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僕のお兄ちゃん

いざ二人きりになると、どうしていいか分からなくて。目が合うなりぎこちない笑みが溢れた。 「そんなに緊張しなくてもいいのにね。ベビカズのママは面白いね」 彼がクスクスと笑い出した。 「姉さんにヤスさんが四季の実の兄だって伝えたからどういう反応を見せるか楽しみだね」 「びっくするよね?僕もびっくりしたもの。ヤスさんがお兄ちゃんだって知って嬉しかったし、ホッとしたもの。ベビカズはもしかして最初から分かっていたのかも知れない」 「子どもには不思議な力がある。よく言うからな」 「うん」 彼の腕枕に横になり、他愛もない話しに花を咲かせた。 「そろそろ寝ようか?」 彼がおやすみと言いながら、おでこと頬と鼻先に軽くキスをしてくれて。最後に唇にキスが下りてきた。 おでことおでこをくっつけて見つめ合うと、心臓がどきどきして今にも飛び出しそうになった。 「和真さん、それ反則だから!」 頬っぺたを膨らませて睨むと、 「何もしていないだろう」 愉しげに笑いながら、指先で頬っぺたをつんつんされた。 でもすぐに顔色が変わった。 「どうしたの?」 「な、なんでもない」 ぎくっとする彼。 「四季があまりにも可愛いから………」 そこで言葉を止めると、ちらっと下を見た。 「収まりがきかなくなるから、寝よう。そうしよう」 何やら一人言をぶつぶつ言いながら、ぎゅっと抱き締めてくれた。

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