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僕のお兄ちゃん

「菱沼組にはオヤジと信孝と鳥飼と遥。ベテランパパが四人もいるからな。新米パパの和真や亜優、真山の力になれば、そう思ってな。お節介は百も承知だ。いらぬ心配だったかな?」 柚原さんの声がしたらびっくりして顔を上げると、にこやかに笑う柚原さんと目が合った。気配をまったく感じなかった。いつからいたんだろう。見られていたかと思うと恥ずかしくて下を向くしかなかった。 「そんなことはありません」 彼が首を横に振った。 「円花のオムツとお尻拭きを取りに来ただけだ。邪魔はしないから、続けていいぞ。円花は起きたが心春は熟睡中だ。じゃ、またな」 爽やかな笑顔で手を振ると何事もなかったように去っていった。 しばらく呆気に取られたのち、彼と視線が合った。 「柚原さんって面白い」 「そうだね。パパ友、オヤジ会って名前なんだよ」 「オヤジ会?」 「卯月さんがみんなにオヤジって呼ばれているだろう?だからオヤジ会」 「そのまんまだね」 ぷぷっと笑みが溢れた。

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