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僕のお兄ちゃん
ぷぷっとヤスお兄ちゃんが急に笑い出した。
「和真、チカは千里と同じだ」
「千里さんと?」
意味が分からず首を傾げる彼。
「四季、これからも宜しくね」
チカさんにぎゅっと抱き締められた。
胸の部分に頭がちょうど当たって。僕はあることに気付いた。
「もしかしてチカさんって……」
「アタリ!あ、でもね、体は弄ってないわよ。ありのままのチカが大好きだって、ダーリンが。いやぁ~~もぅ、恥ずかしい~~」
手で頬を押さえるチカさん。
「チカ、頼むから甲高い声を出すな。頭がキンキンしてくるんだ。四季、延々と惚気話しを聞かされる。逃げるなら今だぞ」
「駄目。逃がさないもん」
チカさんの腕に力が入ったのが分かった。
「それにまだ凛ちゃん撫でてないもん。四季、お腹を撫でてもいい?」
「はい」
「わぁーードキドキする」
透き通るような皮膚をしたしなやかなチカさんの手がお腹をそっと優しく撫でてくれた。
「はじめまして凛ちゃん。乾千景です。宜しくね」
凛が元気いっぱいお腹をぽこぽこと蹴ってきた。まるでチカちゃんに挨拶をしているみたいだった。かわいくて、愛おしくて、何があっても凛を守らなきゃ、固く心に誓った。
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