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慶悟先輩がずっと隠してきたこと

「車椅子だから特別扱いされるのがムカつく。車椅子だからかわいそう。周囲の理解を得られず、偏見に苦しむ四季を一番近くで見てきたから、俺にも何か出来ないかな、そう思っただけだ。四季は不幸でもかわいそうでもない。ちゃんと前を向いて懸命に生きてる。だからこそ和真に巡り合った。お天道様はちゃんと見てんだな。俺もこれでようやく安心出来る」 そのとき卒園生たちがタイムカプセルが見付かったと騒ぎはじめた。 「保、行くぞ。四季はゆっくり来い」 慶吾先輩がたもくんの手を握ると、そのままぐいぐいと引っ張っていった。 「四季もタイムカプセルを埋めたの?」 「そのときちょうど熱が出て、寝込んでいたから………」 「そうか。それは残念だったね」 「もしかしたらたもくんが僕の代わりに何かを入れてくれたのかも知れない」 草が生い茂りでこぼこした校庭に苦戦しながらも、彼と一緒にタイムカプセルが見付かった裏山へと向かった。

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