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真山さんの決意
真山さんも一緒だったから驚いた。
「なんで?」
「そんなに驚くことでもあるまい。キヨに会ったら、俺と聡太のことは忘れて、シェドと幸せになってくれ。そう伝えるつもりでいたんだ」
「だって真山さん、キヨちゃんのことあんなに愛していたのに」
「キヨは俺を必要としていない。でも聡太は俺を必要としてくれる。キヨはもう手の届かないところへ行ってしまった。俺には聡太と蜂谷さん夫婦と未知と四季がいればそれでいい」
「へ?僕?」
思わず変な声が出てしまい、慌てて口を手で覆った。
「卯月の兄貴と盃を交わすことにした。これからは菱沼組の構成員として、未知と四季を守ることにした」
「カタギになるんじゃなかったのか?」
蜂谷さんが声を掛けた。
「半分ヤクザ、半分ペンションの手伝い。これが一番性にあっている」
「そうか。お前がそう決めたなら反対はしない。子育てしながら、二足のわらじはなかなか大変だぞ」
「蜂谷さん夫婦がなんでも相談してくれと言ってくれた。頼っていいとも。蜂谷、きみの両親は俺と聡太を救ってくれた恩人だ。引き合わせてくれて感謝する」
真山さんが蜂谷さんに深々と頭を下げた。
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