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忽然と消えた子ども

「四ヶ月前かな?組事務所に子どもの声で助けてくださいと電話があったんだ。海翔や鉄将に電話番号は教えていないから知らないはずだ。どうやって調べたのか分からない。ヤクザの組事務所に電話を掛けてくるくらいだからなかなか度胸がある子どもだ。肝が座ってる。電話が掛かってきたのはそれ一度きりだ。でも無言電話が何回かあった。泣いてばかりいて何も話そうとしない。海翔か?と聞いたらぶちっと切れた」 「そんなことがあったんですね」 ヤスお兄ちゃんと話をしていたら、 「吉村と連絡が取れた。こっちに来てくれるって。それと根岸さんからメールが来たよ」 彼がスマホを握り締め戻ってきた。 「根岸さんは姐さん同様、四季が可愛くて仕方がないみたいだ。めんげぇ娘が増えたって喜んでいる。俺の妹にしておくのはもったいないとハッキリ言われた。和真、根岸さん何て?」 「口で説明するより見たほうが早いかも知れません」 彼がヤスお兄ちゃんにスマホを渡した。

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