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サプライズ

菱沼金融に入るとクラッカーのパン!という音が鳴り、一太くんたちがハッピーバースデートゥーユーを歌って僕たちを笑顔で迎えてくれた。 「え?何?」 彼が驚いたように目を丸くし、心春もきょとんとしていた。 壁には【かずまさん、しきさん、おたんじょうびおめでとう】と一太くんが書いてくれた紙が飾ってあって、それでようやく今日が三十一歳の誕生日だと気付いた彼。 「和真さん、四季さんお誕生日おめでとう」 青いリボンがついた紙袋と花束を、一太くんと遥香ちゃんからプレゼントされた。 「ずっしりと重いんだけど、何かな?」 「アルバムだよ。こはるちゃんとまどかちゃんとりんちゃんの写真をたくさんとってあげてね」 「ハルちゃんのパパみたく、しきさんのしゃしんばっかとっちゃだめだよ。わかったら、はいだよ」 大人顔負けの遥香ちゃんにタジタジになりながらも「はい、気を付けます」と答えていた。

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