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お泊まり会
すっかり臍を曲げてしまった昴さん。
「ごめん。本当にごめん」
コオお兄ちゃんが布団の上に正座し何度も謝った。
「浩太郎が妹LOVEなのは今にはじまった訳じゃないし。それに浩太郎は、黒幕の正体を突き止めるため四季に『兄』だと名乗らず、妹を守るためずっと嘘をついてきた。しんどかったと思う。だからいいよ。謝らなくても」
昴さんがようやく体の向きをもとに戻してくれた。
「浩太郎、四季だから許すんだからね。他の人だったら絶対に許さないからね」
「分かったよ」
すぐに仲直りが出来て良かった。
「昴は四季が好きなんだな」
「は?そんな訳……」
「ないってか?そうか?顔には好きだって書いてあるぞ」
「か、書いてません」
ヤスお兄ちゃんに痛いところを突っ込まれ、昴さんタジタジになっていた。
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