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一世一代の告白

「どこってヤスの顔に見惚れていたから、よく前を見ていなかったんだ。悪いな」 弓削さんがくくくと愉しそうに笑いながら姿を見せた。 「弓削、鼻が折れたぞ」 「そんくらいで鼻が折れる訳ねぇべした。でたらめを言ってさんな」 「何をしに来た」 「用がなければ来て悪いか?直矢と遥のことだ。朝飯も食わずに来たんだろうって姐さんが心配して、おにぎりをこしらえてくれたんだ」 弓削さんが手にぶら下げていた紙袋をテーブルの上に置いた。 「ヤス、こっさに来い」 「だから俺は忙しいんだ」 弓削さんがじろりと鋭い視線でヤスさんを睨み付けた。 「座れ。俺を怒らせんな」 「四季がビビる」 「ビビらせているのはおめさんだべ」 「しゃあないな」 頭を掻きながらヤスさんがやれやれとため息をつきながら椅子に腰を下ろした。 「ヤス、悪い知らせとはなんだ?」 「弓削は耳がいいからな。やっぱり聞こえていたか」 ヤスお兄ちゃんがそう言って自嘲気味に笑った。

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