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ヤスお兄ちゃん

「弓削てめぇーー!俺はまだなにも言ってないぞ。勝手に話しを進めんな」 「そうか?顔にはOKだって書いてあるぞ」 弓削さんが愉しげに笑いながらヤスお兄ちゃんの左手をかかげもたげると薬指に指輪を嵌めた。 「何で俺のサイズを知っているんだ?」 「何年一緒にいると思っているんだ。寝食を共にして風呂も一緒に入って。二十歳過ぎまで一人で寝れないと同じ布団で一緒に寝ていただろう。頭から足のサイズ、強いていうなら体のパーツすべて全部把握済みだ。ヤスのモノは全部俺のモノだ」 「は?」 「ヤス、諦めろ。もしかしたら弓削は覃より変態かもな。ヤスフェチという名前のな」 「マジか……」 卯月さんに言われ納得する部分が多いのかがっくりと肩を落とすヤスお兄ちゃん。 二人の戦友であり心友でもある柚原さんは少し離れたところでヤスお兄ちゃんと弓削さんをそっと静かに見守っていた。

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