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弓削さんの弟さん

「久弥何で来たんだ?一歩間違ったら……」 「未知さんに頼まれたんだ。兄ちゃんたちが寝ずの番で警護をするから簡単なものでいいから夜食を差し入れてほしいって。夕御飯だけでは足りない。お産も立ち合うのも体力勝負だからって。未知さんの頼みを断ったら兄ちゃんとオヤジにぼこぼこにされる。だから、弾よけとして彼を連れてきた」 「あら~~どうも~~。四季、おひさ~~」 化粧もバッチリ。艶やかな着物姿の宋さんが手を振った。 「女声は止めろ、宋」 「オカマバーに潜入調査中だ。ヤスもついにじいちゃんになるのか。びっくりだ。天地がひっくり返るとはまさにこのことだな」 「宋、日本語の使い方が変だぞ。それとじいちゃんじゃない。おじさんだ」 「そうなのか?」 「そうだよ」 宋さんが相手だとどうも調子が狂うヤスお兄ちゃん。蜂谷さんと弓削さんも同じだった。

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