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一太くんありがとう。本当に嬉しい
「髪濡れてないか?」
「だってたいくんとここちゃんといっしょにお風呂に入れてきたから。もう大変だったんだからね。お風呂が泡だらけになっちゃって。歯もみがいてきたらあとは寝るだけだよ」
「たいくんとここちゃんは悪戯が大好きだからな。一太、いつも悪いな」
「ううん、ぼくより大変なのはパパとママとままたんとぱぱたんだよ。ぼくはなにもしてない。いっしょにあそべなくなったら、そっちがさみしいもの。パパ、帰るよ。心春ちゃんも帰ろう」
一太くんが手を差し出すと、心春はにこにこの笑顔でその手を握り締めた。
「あ、そうだ。すっかりわすれてた。あのね和真さん、今日の心春ちゃんとまどちゃんの写真をままたんがメールしたって話してたよ。かくにんしてって」
「え?そうなの?全然気付かなかった」
彼がポケットを探りスマホを探しはじめた。
「あれ、どこに置いたっけ?」
「和真、ほら」
ヤスお兄ちゃんがベットの脇に備え付けられている棚の引き出しからスマホを取り出すと彼に渡した。
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