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はじめまして、ぱぱたんだよ
「あの……柚原さん」
おっかなびっくり声を掛けた。
「どうした?」
「橘さんとどこで出会ったのかなって。変なことを聞いてすみません。やっぱりいいです」
「何を言い出すかと思ったら」
ふふっと柚原さんが笑った。
「しがない中年男の惚気話なんて面白くないぞ。それでもいいのか?」
「はい。聞きたいです」
「聞きたいのか?」
「あの、変なことを言いましたか?」
「いや、別に」
柚原さんがなぜか笑いを堪えていた。
「姐さんみたくきみも面白い子だ。きみといると飽きない。俺が優璃に初めて会ったのは九年前くらい前かな?弓削と一緒に何度か上京する機会があって、弓削がオヤジと優璃を紹介してくれた。当時優璃はオヤジと付き合っていたが、そんなことを知らない俺は優璃を一目見ただけで好きになってしまった。弓削に認められたくて、振り向いてほしい一心で殺し屋にもなった。でもどんなに弓削を愛しても、弓削は俺よりヤスを愛していた。所詮は叶わぬ恋だ。心にぽっかりと空いた穴を優璃なら埋めてくれるんじゃないか、そう思ったんだ」
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