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はじめまして、ぱぱたんだよ

「七月七日。優璃の誕生日に指輪を送った。受け取ってもらえないのは最初から分かっていた。優璃に俺の気持ちを知ってほしくて四年間指輪を送り続けた」 「四年もですか?」 驚いて大きな声を出してしまい慌てて口を手で覆った。 「ごめんなさい」 「誰だって驚く」 くすりと柚原さんが笑った。 「どんなに愛しても男だからオヤジの子を産めない。だから優璃はオヤジに姐さんを引き合わせ、自分は身を引いた。話せば長くなるが、五回目に贈った指輪を優璃は受け取ってくれた。今まで送った四つすべて捨てずに大事にしまっていてくれた」 「ロマンティックで素敵です」 「そうか?照れるな」 柚原さんが頭を掻いた。 「妻の尻に敷かれて頭があがらない腑抜け野郎とか昼行灯とかうだつのあがらない野郎とか。言いたい奴には好きに言わせている。何を言われても気にしていない。だって、俺、幸せだもの。妻と姐さんとめんこい子どもたちに囲まれて、これほどの幸せはない」 柚原さんが振り返りにこっと微笑んだ。

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