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ぱぱたんより強力な助っ人とは……

「おはようございます。えっと……」 検温に来た看護師さんが目をぱちぱちしていた。 「四季の兄の友人です。宜しくお願いします」 検温と処置をしてもらう間、柚原さんは廊下で待っていてくれた。 僕は知らなかった。このとき大変なことが海の向こう側で起きているということに。 シャワーの許可をもらい、朝御飯を食べてからシャワーを浴びることにした。ふぇ~ん、ふぇ~と凛は三十分以上ずっと泣いている。 「凛のことは気にするな。飯くらいゆっくり食べろ。赤ん坊は泣くのが仕事だ」 柚原さんが食べ終わるまで凛を抱っこしあやしてくれた。 「九時になったら俺とフーは帰るが、強力な助っ人が来ることになっているから安心してゆっくり休め」 「ありがとうございます柚原さん」 「いいってことよ。ほら、味噌汁が冷める」 強力な助っ人って誰だろう。首を傾げながら味噌汁をすすった。

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