345 / 431
ぱぱたんより強力な助っ人とは……
「おはようございます。えっと……」
検温に来た看護師さんが目をぱちぱちしていた。
「四季の兄の友人です。宜しくお願いします」
検温と処置をしてもらう間、柚原さんは廊下で待っていてくれた。
僕は知らなかった。このとき大変なことが海の向こう側で起きているということに。
シャワーの許可をもらい、朝御飯を食べてからシャワーを浴びることにした。ふぇ~ん、ふぇ~と凛は三十分以上ずっと泣いている。
「凛のことは気にするな。飯くらいゆっくり食べろ。赤ん坊は泣くのが仕事だ」
柚原さんが食べ終わるまで凛を抱っこしあやしてくれた。
「九時になったら俺とフーは帰るが、強力な助っ人が来ることになっているから安心してゆっくり休め」
「ありがとうございます柚原さん」
「いいってことよ。ほら、味噌汁が冷める」
強力な助っ人って誰だろう。首を傾げながら味噌汁をすすった。
ともだちにシェアしよう!